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DMVの観光活用

昨年の「北海道の達人」第3号でDMV(デュアル・モード・ビーグル)について「ふるさと銀河線」問題の中で取り上げました。DVMとはJR北海道が開発中の鉄道線路と道路にまたがって通行可能な小型車両のことで自由に通勤・通学・観光などができる交通手段です。
DMVは閑散区間の多いJR北海道にとって路線バスなどに乗換えすることなく移動ができる手段として注目をあつめています。昨年は札沼線(学園都市線)で走行実験を行い、今冬は日高線で2月にあらたな試験を行なう予定です。 試験ではDMVの運行に衛星利用測位システム(GPS)を活用するため、道路や線路上を走るDMVの位置をGPSで把握し、ダイヤ編成や運行管理に役立てます。鉄道運行にGPSを活用するのははじめてのケースですが、列車位置の確認や遅れ対策など安全面でクリアすれば大きな可能性を秘めている交通システムです。
たとえば日高線沿線にはJRバス北海道の営業拠点があり、日高線の終点・様似駅から乗換なしに襟裳岬へ行くことも可能になります。DMVには地域住民のJRから路線バスへの乗換えをなくすという過疎路線の活性の役割がありますがもうひとつ期待できるのが観光分野での活用です。前述したような襟裳岬など公共交通機関で行くには乗り継ぎなどがあり不便な場所への移動にDMVは威力を発揮します。個人旅行での道内観光は公共交通アクセスの悪さと高い運賃などがネックとなり、レンタカー利用などにシフトをしていますが、慣れない道や冬季の運転、高齢者が旅行をする場合など個人旅行者にとってはあまり快適とはいえない環境にありました。
一例としてニセコへ冬季、スキーや温泉に行く場合、JRのニセコエクスプレスと中央バスの「ニセコ号」を較べると、JRの運賃はバスの倍近くかかり、さらにニセコ駅で路線バスに乗り継がなければなりません。車内の快適性でみればJRに軍配があがりますが、寒風の中、一度下車をするよりはゲレンデや温泉まで一本で運んでくれるバスを選ぶ人が多いはずです。もしDMVができればワンストップ型が実現します。たとえば小樽発のDVMが倶知安から道路を走りスキー場や温泉を巡回し、ふたたびニセコ駅から鉄道線路を走ることが可能になります。特に交通の便が悪い道東観光や人気の富良野・美瑛観光などには強力な武器になるはずです。DMVの実現が楽しみになってきました。

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