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【観光ミシュラン】北海道遺産を行く その3 稚内港北防波堤ドーム  (’92,’93,’99,’02訪問)

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今回は最北端・稚内の遺産「稚内港北防波堤ドーム」を紹介します。
稚内港北防波堤ドームは、稚内駅から歩いてすぐ、稚内港にあるシンボル的な建造物です。稚内を訪れたことがある方なら、多分一度は見ていると思います。
稚内は1年を通して風が強いところです。著者も3年前の12月に稚内を訪れましたが、東京便の飛行機が強風で二日連続欠航した痛い記憶があります。利札航路フェリーも欠航が多く、気候の厳しさが伺えます。
戦前、ここには稚内と樺太(サハリン)を結ぶ鉄道省の連絡船である稚泊航路(稚内-大泊(現・コルサコフ))がありました。その航路の出発点にあったのが、今回紹介をする稚内港北防波堤ドームです。
稚泊航路は、167kmの海上を夏は8時間、冬は約9時間を要し、暴風、濃霧、海氷、流氷などに悪戦苦闘をしながら航行していました。当時の稚内桟橋の防波堤は高さ5.5mしかなく、時化の日には波が簡単に乗り越え、乗船客が海に転落するという事故も発生していました。
そこで強風と高波を克服するため1931年から1936年までまで5年の歳月をかけ、北防波堤ドームが作られました。
ドームは高さ13.2m、総延長427m、柱の数は70本あるローマ建築のような建造物です。前知識なしにここを訪れた時は、存在意味がわからず、その威容に驚かされた記憶があります。
前々号で紹介をした戸井のアーチ橋もほぼ同時期に作られたものですが,当時、ローマ建築のような建造物が道内各地に作られたのが偶然なのかはたまた理由があるのか興味があるところです。
1938年には線路が稚内駅からドームの内部にまで延長され、稚内桟橋駅が誕生しています。ドーム内部に2階建ての駅舎が出来たため、列車を降りた乗客は雨に濡れずそのままタラップで乗船できるよになりました。当時は稚泊航路に接続する形で列車ダイヤが組まれており、函館-稚内桟橋間を19時間近くかけて結んでいます。寝台車と食堂車が連結されており、優等列車であることが伺えます。
終戦とともに稚泊航路は閉鎖され、稚内桟橋駅も廃止になりました。現在、桟橋駅があった付近にはSLのC55が保存されているので目印になるかと思います。
その後、ドームは半世紀を経て老朽化が著しかったため、全面的に改修工事が行われ、昭和55年にその独特の景観がよみがえっています。また、途絶えて久しかった稚泊航路は6年前から東日本海フェリーによって定期航路として復活しています。
ドーム手前の護岸は「しおさいプロムナード」という散歩道になっており、港の景色を楽しみながらドームを訪れることができます。
著者が2002年の12月にに訪れた時、宿泊した稚内全日空ホテルからドームの全容が見下せました。
強風と高波、グレーの空を眺めながら暫く、ぼんやりと過した記憶があります。
久しぶりに訪れてみたい所です。

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