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十勝で運転免許を返納した60歳以上はバス半額 さらに用途を拡大したサービスの導入を望む

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左から ふるさと銀河線代行陸別行き十勝バス(帯広駅前)、北海道拓殖バス本社と車庫

十勝バス(帯広市)と北海道拓殖バス(音更町)が28日から、運転免許証を自主返納した60歳以上を対象にバス運賃を半額にする優遇制度を開始する。十勝地域以外の人も対象で、道警によると、把握している限りでは居住地を限定しない返納者向けの割引制度は道内では初めてという。(5/27付 朝日新聞北海道版

路線バスの利用客減少に歯止めがかからない。全国的に見ても、特に道内は減少幅が大きい。その中でも十勝管内は、道内の他地区と比較しても下げ幅が大きかった。しかしながら、2000年代前半は急激な減少が見られたが(JRバスの撤退もある)、2005 年度からはほぼ横ばいで推移している。

十勝管内でバス利用人員が下げ止まりの状況も見られ始めている理由としては、帯広市で路線バスの利用活性化を目指して官民の連携が進んでいることが考えられる。例えば、道運輸局が、帯広市・バス会社・利用者の協力体制の下で、帯広市内で利便性や効率性の高いバス路線づくりに取り組んだことも関係していそうだ。

十勝管内には十勝バスと拓殖バスという2つの事業者があるが(シェア的には十勝バスが7割)、これまでは競合関係でなかなか連携が進まなかった。しかし、バス会社の存続に関わる問題であり、協力体制も出来たことで、バスに乗ってもらうための、数々の施策が実施されるようになった。

今回の運転免許証を自主返納した60歳以上を対象にバス運賃を半額にする優遇制度だが、アイデアはよいと思う。しかし、どれだけの人が返納するかは疑問だ。十勝管内は高齢者の運転免許所持率が17.7%と全道平均の16%を上回る。

一度、自家用車の味を覚えた人間が公共交通にシフトするのは容易なことではない。また、半額といっても安くはない。帯広-陸別の運賃は半額でも1,100円、帯広から近い十勝川温泉でも普通運賃は500円で、8往復(休日は6往復)しかない。やはり、割高感と、何といっても本数の少なさが目立つ。

管理人は割引対象を都市間高速バスや空港連絡バスに広げることができれば、利用者も増えると予想する。都市間バスは若者だけではなく、高齢者の利用も多いのも特徴だ。鉄道と異なり、近所のバス停から乗れるといった利便性があり、一定の支持を得ている。

今回の十勝の優遇制度とは趣旨は異なるが、JR北海道の「悠遊旅倶楽部」やJR東日本の「おとなの休日きっぷ」のバス版があってもいいのではないか。路線バス以外でも都市間バスや空港連絡バス、さらに定期観光バスの割引ができれば、バス派の中高年が増えるはずである。

会社間が異なるなど課題はあるが、「バス」(ツアーバスは除く)という括りで、統合的なサービスを提供できないものか。

バスが身近な存在になり、見直されることで、地域の乗合路線バス利用に繫がる・・・それは十分に考えられる図式であると思う。

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