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涼しい釧路で会議や研修、ビジネスユースの「避暑」を誘致

会議や研修は、涼しい釧路で――。猛暑や節電対策に頭を悩める首都圏の企業に対し、釧路総合振興局が8月上旬から会議や研修などの誘致活動に乗り出す。同振興局によると、釧路の夏の平均最高気温は、東京より10度ほど低い。涼しさをアピールし、地域経済に生かしていこうというアイデアだ。(7/28付 朝日新聞北海道版

これまで何度か釧路避暑暮らしについては紹介してきた。手前味噌になってしまうが、管理人が1993年に市内ウイークリーマンションに10日間滞在(その時の体験記はこちら)、それ以降も年に数日間は連泊をしている。

避暑がいちばんの目的ではないが、当然それは滞在理由のひとつになっている。4年前からは釧路市が推進する「涼しい釧路でロングスティ事業」(現在は「北海道涼しい釧路で避暑生活」に改称・「ロングスティ」という言葉は某財団が登録し現在は使えない)の手伝いもさせて貰い、それなりの認知を得るレベルまでには達したと思う。道がすすめる「ちょっと暮らし」では釧路の滞在者数が昨年度は9位と健闘している。

上記プロジェクトはおもにリタイアをした中高年層が対象である。勿論、管理人と同年代やさらに若い層も夏季滞在をしているが、あくまでも「オフ」をターゲットにしている。

今回、釧路総合振興局が誘致に乗り出すプロジェクトは対象が個人ではなく、法人である点が注目だ。会議や研修などの誘致なので「コンベンション誘致」に意味合いが近いようにかんじるが、コンベンションが少ない夏季をターゲットにしているところが異なる点だ。また、サテライトオフィスの募集とも内容が異なる。

震災以降、電力不足回避やリスク回避のため、本州企業の一時移転や分散化を受け入れるサテライト・オフィス需要が叫ばれた。道内でも札幌市や函館市などがサテライト・オフィスの提供を始めた。

札幌市では市有施設や市内近郊のオフィステナントの空き室情報の提供を始めた。市有2施設の計18室を6カ月間無料で提供したが、18室のうち、利用されているのは2室のみ。問い合わせも、6月末までで約20件あっただけだ。函館市でも市産業支援センターが6月から、被災地や首都圏のIT関連産業を対象にセンター内の4室の使用料を最大9割引きにして入居者を募ったが苦戦が続いている。苦戦の理由は入居条件等あると思うが、PR不足がいちばん大きいのではないか。管理人でさえも情報を得ていなかった。

このサテライト・オフィス需要は3.11以降、関西でも当て込んだが、実際の反応は鈍いようだ。外資超巨大IT企業がオフィス機能の半分を京都へ移すという噂もあるが、やはり移動があるとすれば外資系k企業やデータセンターの移設レベルの話であろう。現実的にサテライトオフィスとなるとハードルが高そうである。特に北海道となると「遠い」という印象が前面に出てしまう。これまでもコールセンターやR&Dなど企業誘致をする際も、距離感で二の足を踏まれてしまっている。

今回のプロジェクトは大型コンベンションではなく、企業内レベルの研修や親睦会のような規模が小さものをターゲットにしているようである。これはある種の「すき間」ではないか。個人の長期滞在客は着実に増えているが、大幅に増えるものではなく、集客へは地道な作業が必要である。

個人だけではなく法人に狙いを定めることは両者の相乗効果も期待できる。今後、釧路総合振興局がPR活動を行うが、誘客へは具体的な動機付けが必要である。たとえば、 「釧路は東京と比べて10℃涼しい」、「周辺は観光地の宝庫」、「初物サンマや花咲カニが解禁」などオンリー釧路をPRすべきであろう。折角、専用サイトを作るのであれは、それ自体の周知も必要だ。

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