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2011-2012スキーシーズン迫る 国内スキー場数はまだまだ過剰のようである

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11月の声を聞き、スキーシーズンも到来を告げた。といっても全国的な暖冬のため、一部の人工雪スキー場を除けば、オープンは延期となっており、4日に予定していた層雲峡黒岳スキー場のスキー場開きも雪待ちの状態である。スキー客が減少に転じて既に20年近くが経過。休業・廃止のスキー場も相次いでいるが今シーズンはどうなるであろうか。

昨シーズンは日本にスキーが伝えられてちょうど100周年に当たり、各地でイベントが開催された。積雪にも恵まれたが、3.11により大半のスキー場がシーズン半ばでクローズ。仮に震災がなくてもスキー人口に回復は見られず、厳しい100周年となっていたであろう。

ところで昔であれば旅行会社の店頭に多くのスキー旅行のパンフが並んでいる時期である。しかし、置いてあるものは北海道向けのスキーツアーかJRが主催する新幹線を利用するパックぐらいでスキーバスによるツアーは殆ど見かけなくなった(スキーバスツアーを手がけた旅行会社はツアーバスに転向にしたところが多い)。パンフを手に取ってみても20年前と全く変わらないゲレンデとホテルが登場し、スノーリゾートに関しては時が止まっている。

多くのゲレンデが80年代後半から90年代前半にかけて多大な設備投資がなされているが、既に20年以上が経過。リフトやゴンドラなどの施設は耐用年数を越えているものも多く、このまま架け替えることができないとスキー場自体の存続が危うい。実際、営業はしていても経費節減も兼ねて稼動リフトを大幅に減らしているゲレンデも多く、スノーリゾートは危機に瀕している。

インバウンドに期待したいところだが今シーズンは震災を引きずっている。また、中国や韓国ではスキー人口にあわせ、スキー場開発が進んでおり、特に中国では人工雪ながら急激にゲレンデが増えており、よほど差別化を訴えないと最新設備の海外に取られてしまう。

ピーク時には700ヶ所以上あった国内のスキー場は現在では500を切っていると思われる(ちなみに北海道は平成5年142ヶ所あったが現在は100ヶ所を切っている)。同時にクオリティも低下しているが実はまだまだ淘汰されそうな勢いである。実は米国のスキー場数は1983年に735あったものが2007年には478に減少している。おもに小規模なスキー場や自治体運営のスキー場が淘汰されたが、この減少幅は数字といい非常に日本と似ている興味深いデータである。

米国が日本と異なるのはスキーヤーの数に大きな変化が見られず、30年近く5千万人程度の入込みがあるが、実際のスキー人口はクロカンを入れても1千万人に届かないようである。それに対し日本の入込みは1993年の1860万人をピークに、現在では600万人台まで激減しており、米国とスキー場数では同規模にも関わらず、スキー人口は大幅に少なくゲレンデがまだまだ過剰であることがわかる。

公営などの小中規模のスキー場はファミリーゲレンデや教育の場として地域と密着したものも多く、闇雲に淘汰することには反対である。しかし、高速道路の拡充などにより、大規模ゲレンデへのアクセスも容易となり、施設が老朽化した町営ゲレンデなどの存在意義が問われているのも事実である。ナイターの電気代も稼げないゲレンデも道内にはあるようである。

経営が成り立たなくなったスキー場で「再生」の可能性があるところは、ファンド系企業や加森観光のようなリゾート運営企業に売却や委託がなされているが、多くが苦戦をしており外資系を中心としたファンド系は早々と手放している。リゾート再生のプロの加森でさえも「おんたけ2240スキー場」の運営を今シーズンから離れている(スキー場自体は継続される模様)。

今シーズン、休業見込みのスキー場だが、元コクド系で現在は七飯などを運営するグランドレジャーの表万座スノーパーク、加山雄三が共同オーナーであった湯沢にある加山キャプテンコースト、スキースクールで有名な浦佐(既に破産)などである。これ以外にもあると思われるが、北海道関連は今のところ情報を把握していない。

なお、北海道索道協会では創立50周年を記念して11/11(金)、札幌シネマフロンティアにて、「私をスキーに連れてって」の上映とコーラスグループ・サーカスの叶正子さん(好きなタイプだった)のコンサートが開催される(私をスキーといえばユーミンだが)。

■2011年-2012年シーズン営業休止予定のスキー場

表万座スノーパーク(群馬)・加山キャプテンコースト(新潟)・浦佐(新潟)

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