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沖縄の定期観光バスで国内初となる無線LANサービスを開始 ”定観”の新たな需要への期待

沖縄県の路線バス事業者・那覇交通が運行する定期観光バスで無線LANサービスを開始する。これまでバス車内でのインターネット対応は、一部の都市間高速バスや空港連絡バス(リムジンバス)に限れており、定期観光バスでのサービスは業界初という。公衆無線LANは、ソフトバンクの「Wi-Fi スポット」を使用し、12月1日から定期観光バス3台の車内で対応するPCやスマートフォン、ケイタイ、ゲーム端末などで利用できるようになる。

バス車内でのインターネットサービスは、一部の高速バスやリムジン、ツアーバスなどに限れていた。定期観光バスは所要が半日や一日単位と長いのでネット利用が出来れば利便性が高まる。実際、那覇交通の3コースは7時間半~10時間の一日がかりである。

また、個人利用以外での新しい使い道に期待ができそうである。たとえば、外国人観光客向けへの多言語音声サービスの実施やコース上のサブ的な案内などバスガイドさんではカバーできない情報提供が可能となる。バス会社が独自の案内コンテンツを持ては、もうひとりのガイドさんが生まれて、通訳の添乗など必要なくなるかもしれない。

定期観光バスは利用者の減少が進んでおり、多くの事業者が路線からの撤退や縮小を進めている。利用者の高齢化も進み、鎌倉市の定期観光バスを例に取れば、乗客の平均年齢は60代半ば。1台あたりの17人程度の乗客がいないと採算が合わないというが、客ひとりという日も珍しくない。

鎌倉は年間2千万人が訪れる観光地だが、70年前と殆どコースが変わっておらず、定観だけ時代が止まっているようである。バス会社も集客に営業努力はしているが、PR不足もあり、定期観光バスが観光の選択肢から忘れさられようとしているのが全国的な現状である。

しかし、都内の「はとバス」は利用者を増やしており、最近では一社独占していた首都に「日の丸自動車」が参入している。また、札幌市内や道央地区で運行する「北海道中央バス」の人気も高い。これらの事業者は新しいコースを積極的に導入しており、目新しいものになっている。中央バスの場合、外国人対応のコースもあり通訳もいるが、車内でネットサービスができればさらに利便性が高まるであろう。

定期観光バスは時代に乗り遅れた乗り物ではないと思う。不振の背景には存在を知られていないことが多く、その面白さや便利さをもっと上手く伝えることができれば利用者が増えるはずと確信している。

参考までの那覇交通の親会社「第一交通産業株式会社」(本社・北九州)は、グループ124社の上場企業で、北海道では「札幌第一交通」がグループ企業である。

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