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国内線LCCの参入に脅威をいだいているのはどこか 道観光にとっては追い風と見るが

低価格運賃を前面に押し出した格安航空会社(LCC)が、来春以降、新千歳空港発着の国内線に相次いで参入する。全日本空輸、日本航空がそれぞれ出資し、成田や関西空港を拠点にしている点が特徴。航空各社が「ドル箱路線」と位置づけてきた新千歳―羽田線を含め、どのような影響が及ぶのか、動向が注目される。(11/23付 読売新聞北海道版

11/22のブログでLCCの登場がパックツアーに影響をあたえそうだという内容の文章を書いた(→こちら)。正規運賃が1万円強程度であれば、ホテルが1泊付く自由旅行型のパックツアーと比較し、ホテル代を加えても、同じかむしろ安くなるからだ。

先発で新千歳―成田線に10月30日に路線を開設したスカイマークは、普通運賃を1万2800円とし、搭乗率は70%近くと、採算ラインを上回る上々の滑り出しという。会社によると「これまで飛行機に乗らなかった人や羽田を利用していた人の乗り換えといった新規需要を掘り起こせている」としている。

管理人は札幌への移動にはスカイマークを利用している。搭乗していつもかんじることは、時期や便に関係なく、いつも満席であることと乗客のイデタチがカジュアルである点である。ビジネスマンは少なめだが、若者や女性、お年よりも多く、機内の雰囲気は高速バスに似ている。自腹で乗る客が多いと見受けられ、団体客は殆ど見かけない。

来年から新たなLCC3社が道内便を就航させるが、現在、本州から北海道への旅行者の実に80%がいわゆるパックツアーを利用している。そこからかなりの数がLCCに流れる可能性について触れたが、制約が多い「募集型企画旅行」から自由度の高い「正規運賃」に変わることで、航空機を使った旅行そのものが大きく変わる可能性がある。

まず、パックツアーは旅行会社の商品なのでそこを通さなくてはならない。しかし、「正規運賃」の利用であれば、旅行会社を通す必要はなく、LCCのサイトからの予約が主流となる。宿泊予約も各自で行うことになるので旅行会社(特に店舗型)から見ると分が悪い。

利用者から見れば、申し込みの手間が省け、自由度が高まる。旅行会社の指定した宿に泊まる必要もなくなるので、旅行会社の息がかかっていない宿にとってはチャンスと云える。また、北海道旅行で最大のネックであった交通費が抑えられることにより、現地でも消費金額が上がり、滞在日数も増えるというメリットがある。

個人客や滞在型観光客を増やしたい道にとって、LCCの登場は追い風である。また、成田や関空発着なので外国人個人旅行客の入込みにも期待が出来るのである。

LCCの登場を脅威にかんじているのは、旅行会社や鉄道・高速バスなどの他の交通機関ではなかろうか。また、団体需要などで旅行会社に依存をしていた旅館ホテルも黄信号である。いちばん被害を被りそうに見える航空会社は、LCC3社がANA系2社、JAL系1社なので、路線や利用者の属性など棲み分けはちゃんとできているようである。

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