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世界一有給休暇を取らない日本人、世界一ひとり旅をする日本人 これってまずくないか

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世界最大のオンライン旅行会社、ExpediaInc.(本社:米ワシントン州)の日本語サイト、エクスペディアジャパン(www.expedia.co.jp)は、毎年恒例の有給休暇・国際比較調査関を行いました。20ヶ国の、16歳以上の有職者男女を対象とし、各国300名以上計7803名に2011年9月~10月に実施いたしました。有給休暇に関する日本、韓国、インド、欧米諸国などの様々な実態が浮き彫りになりました。(11/30付 エクスペディアジャパン リリース

年間の有休消化日数は、日本が最下位で5日、次に韓国で7日。30日有休を消化する1位のフランスやスペイン等のヨーロッパ諸国やブラジルとは6倍の開きがある。さらに、実際の消化率で比較すると、欧米諸国は有休消化率86%-100%に対して日本は45%、韓国は70%と、もともと支給日数が少ないのにもかかわらず、消化もしていないという結果になっている。日本・韓国ともに、「自分が何日間有給支給されているか分からない」と回答した人は3人に1人。休暇を取る文化がいかに根付いていないかが分かる。

 

旅行会社の調査とはいえ、なかなか説得力があるデータであると思う。日本人が有休を消化しない理由1位「上司が協力的でないから」は日本人の国民性を如実に顕している。

また、もし年に1回だけ休暇があったら、「ロマンチックな場所に行きたい」という回答が1位だったのは日本と韓国のみ。20カ国中17国は、「ビーチに行きたい」という回答が1位であった。「ロマンチックな場所」という表現は曖昧であるが、欧米諸国はすべて「ビーチで過ごす」を挙げている。このあたりは、余暇の過し方に対する根本的な文化の違いが伺える。

いちばん面白かったデータは、有給休暇中に「ひとり旅をする」と回答した割合で、20ヶ国中、日本の11%が1位、「家族旅行」と回答した割合は日本の32%が最下位という結果であった。休暇は家族で過す欧米では考えられない現象であり、ここでも日本人の特性が顕れていると思う。飛躍するが、このあたり自殺率の異常な高さとも関係があるのではないか。

日本と欧米では休暇に関する概念が違う。特に欧州では休暇は長期滞在であり、これがない人生など考えられないであろう。フランスやスペインでは、低所得者に対し、格安で滞在できる施設を提供しており、国を挙げて休暇へのサポートを行っている。

欧州では有給休暇を取得することが「義務」である。それに対し、日本ではそれが「建前」であり、短期旅行か実際の多くは「病欠」用ではないか?欧州など多くの国では「病欠」は有給とは別枠扱いにされているが、終身雇用制が崩壊し、賃金も下がり続ける日本で、有給を取らないことはバカらしくないか?

データを見ていると米国も消化率は高いものの有給日数自体は少ない。米国の中産階級以下は長期休暇どころか旅行にも行けない人たちが増えている。米国に追随した日本も同じような状況に陥り、夏休みの家族旅行も毎年減っている。こんな余裕のない国に誰がしたのであろうか。

「有給」を消化しないことは、働くものの権利義務を放棄している訳で、ただ働きをして、お金を捨てているのである。今は有給を買い取ってくれる会社も少ないであろう。

「上司が協力的でないから」は、協力的ではないのではなく、彼らに休暇を取る習慣がないからだ。バカンスはおろか家族旅行もろくにしない国民だから仕方ない。実はイタリアが「上司が協力的でないから」がいちばん多かった。意外なかんじもするが、イタリアの多くは同族企業である。また、家族を中心に動く国民なので、案外エモーショナルな部分で日本人と共通点があり、人の目を気にして取りずらいのではないか。

日本人は組織に対する忠誠心がなくなったというが、相変わらず、人の目は気にしながら生きている(それも必要がないところで)。

管理人の会社員時代は会社の方針や上司の指導もあり、有給はかなり消化できた。しかし、休む時は周囲の目が気にはなったが、やはり「皆なで休めば怖くない」であった。有給の取得が仕事に影響を与えるというのであれば、それは組織が悪いのである。休む休まないは個人の自由であるが、権利を行使できない状況はおかしい。

最近の日本人は内向きで行動をしない、怒らなくなったと云われるが、それは刹那的・無気力にも映る。休む時は休んで英気を養い、次の楽しみに向けて仕事に励む。それが健康的な仕事をする姿ではないであろうか。

■調査結果詳細URL:http://www.expedia.co.jp/corporate/holiday-deprivation2011.aspx

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