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旧丸井今井苫小牧店がデータセンターとビジネスHに 地域活性には繫がらない組合せだが

'11.06Kushiro 055 閉店から5年が経過したがいまだ入居先が見つからない旧丸井今井釧路店

2005年に閉店したJR苫小牧駅前の旧丸井今井苫小牧店の建物と土地を15日、建設コンサルティング業のJCC(札幌)が取得した。旧店舗はデータセンター(DC)に改装し、12年10月に一部開業する計画。旧駐車場にはビジネスホテルを建設する構想だ。 (12/15付 道新

JCCは、旧丸井今井苫小牧店の建物と土地約1万平方メートルを所有する札幌の不動産会社から取得した。 まず地下1階地上6階建て延べ約1万5千平方メートルの旧店舗のうち、1階部分をDCに改装。サーバーを約1万台設置できる棚を設置し、企業に貸し出す。DCの管理・運営のため、地元から8人を雇用する。

また、旧屋外駐車場には100室規模のビジネスホテルを建設し、13年5月に開業する構想。JCCは1階部分の改装とホテル建設を合わせ、約22億円の事業費を見込む。

旧苫小牧店は閉店後、ショッピングセンターとなったがふたたび閉店していた。旧店舗はデータセンターとビジネスホテルに変わるということだが地域経済に貢献できるであろうか。

まず、データセンター(DC)だが、道では各地で積極的に誘致をしている。しかし、DCは今回の地元の雇用が8人でわかるように雇用の創出は期待できない。コールセンターなら雇用が発生するが市場的には厳しいものがある。

DCの運営は高度に自動化されており、人が関わる作業は殆どないと言ってもいいくらいである。道内にクラウド型の超大規模データセンターを誘致しても変わらないであろう。

また、DCの誘致は「IT革命」が叫ばれた当時と発想があまり変わっていない気がする。雇用対策とセンター構築によるハコモノ的発想がベースにあるが、そのモデル自体が古い。

ビジネスホテルも雇用対策にはならない。宿泊特化の全国チェーンホテルは最低限のスタッフで運営を賄っている。地元からの購買も飲食設備などがないのであまり期待ができない。苫小牧市はビジネスホテルの激戦区であるが新規参入の市場はあるのであろうか。

最近の道内地方都市の駅前は全国チェーンのビジネスホテルばかりが競うように建っているが地域に何の恩恵をもたらしているのであろうか?

これが百貨店であればパート従業員も含めると100人近い雇用があったのではないか。それがDCやビジネスホテルに変われば、せいぜい30人程度であろう。納入業者もなくなり、地域経済をさらに疲弊させ、何よりも地域から「消費」が消えて行く。

旧丸井今井店舗は苫小牧のほか、小樽、室蘭、旭川、釧路店が閉店となった。まだ、決まっていない旧店舗もあり、釧路などは5年以上が経過し、建物は草生し、ゴーストタウン化している。

駅前にホテルは兎も角、DCをつくっても地元への恩恵は殆どない。しかし、シャッター商店街で放っておくよりは、地図が埋まるだけでも良しとするべしか。

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