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ウィラーが路線バス事業に参入 今年はバス業界にとって激動の年となる

willer ferry

ツアーバスの最大手・ウィラー・エクスプレスが12月22日から大阪・南港の3フェリー・ターミナルと都心部を結ぶ路線バス事業に参入した。大阪南港には3つのフェリーターミナルがあるが、今回、新規路線として運行を開始する高速バスは、大阪梅田・京都駅と各フェリーターミナルをつなぐもので、フェリーの発着にあわせ1日最大6便運行する。

ウィラーが初めて乗合バス事業に参入した。このニュース、地味なようだが、バス業界にとってはエポックになりそうである。これまで都市間ツアーバスが専門のウィラーであったが、「高速バス」とは云え路線バス事業への初参入である。

実は2012年度は高速バス業界にとって激動の年になりそうなのである。今春に道路運送法が改正されるが、新法ではツアーバスと一般路線バスの境目がなくなり、ツアーバスも一般路線バスと同じ旅客運送事業にまとめられることになる。

新法では乗合免許で運行されている定期路線の高速バスと旅行商品として運行されているツアー高速バスが同じ条件で走ると考えてよい。市場がどうなっていくかについては、別の機会で述べたいが、ツアーバス業界に関して云うと大手による淘汰が進むであろう。特にウィラーのようなリーディングカンパニーはいっきに攻勢に出てくるはずである。そのひとつが今回の路線バス事業への参入と考えてよい。

法の境目がなくなることで、これまで地域で独占してきた路線バス事業者の営業エリア内にウィラーなどのツアーバスが参入できるようになる。既に高速バス部門に於いて、路線事業者と業務提携を進める動きは各地にあるので路線バスへの参入も可能性ありと見る(採算性が合えばであるが)。

これまで路線事業者は一般路線バスの赤字を高速バスで補っていた。しかし、ツアーバスの台頭により、それも厳しくなり、路線からの撤退やツアーバス側との共同運行をしているところもある。今後、業界の既成概念を覆すような形態が登場するかもしれない。

 

また、今年はLCC元年である。既にウィラーでは海外のLCCと提携を結んでいるが、今後、LCCと高速バスを絡ませた商品も増えてくるであろう。ウィラーではフェリー会社や私鉄の一部など公共交通機関との提携を急速に進めている。「ウィラーバス」をベースに他の公共交通機関と繋ぎ、ネットワーク化を図る。

集客では苦労をしている提携先も多いのでウィラーとの提携は渡りに船。もともとツアーバス事業が営業に苦戦をしていた零細貸切バスからの借上げで大きくしたものだ。

その事業モデルへの評価は別にしても、今後のウィラーの動向は大いに注目である。

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