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映画大ヒット中の釧路が舞台のアニメ『僕等がいた』は「挽歌」ブームを超えるか

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東京有楽町の三省堂書店の一角に登場した釧路コーナー

釧路を舞台にした人気アニメの実写版「僕等がいた」の後編が21日に封切られた。全国東宝系で先駆けて公開された前編は大ヒット、それに併せて有楽町交通会館にある「三省堂書店」では、「僕等がいた」の舞台、釧路へ行こうということで、北海道や釧路関連のブックフェアが開催されている。

管理人がこの漫画を知ったのは、一昨年の夏にJR釧路駅で開催された「僕等がいた」の原画展である。夏休み期間中にファンを呼び込もうと元の「湿原画廊」で展示されたが、このニュースを聞くまで、タイトルや内容、作者を含めて全く知識がなかった。若い頃はけっこう少女マンガを読んでいたが、30年近くはご無沙汰なので仕方ないが。コミックの売上げは累計で1千万部を越えている。

僕等は釧路の高校(釧路湖陵高校がモデルとされている)が舞台だ。これまで釧路関連の作品というと、小説では「挽歌」に代表される原田康子の一連の作品、最近では桜木紫乃の「凍原」、音楽&映画では「ハナミズキ」などこの他にも多くの作品があるが、もっとも釧路らしい作品は原田康子の「挽歌」であると思っている。

昭和30年頃の釧路が舞台なのでかなり古い作品だが、当時、まだ遠かった釧路の街がエキゾチック且つ瑞々しく描かれている。大ベストセラーになったが、映画の方も大ヒットした。何度かリメークされているが、デビュー間もない久我美子と管理人が好きな男優である森雅之との初作がよい。この映画については、2009年の拙ブログで紹介させていただいた。

さて、「僕等がいる」が「挽歌」を越える釧路代表作となるであろうか。僕等の場合、小説ではないので読者層が限定されてしまうのが難だが、コミックや映画が契機となり、釧路や道東、北海道に興味を持っていただけると有難い。中国映画の「狙った恋の落とし方」では道東ブームが起き、多くの観光客が訪れ、インバウンドに貢献した。

実は「挽歌」がヒットした昭和30年代前半も第一期というべき、北海道観光ブームが起きている。当時は「黒百合の歌」や「イヨマンテの夜」などアイヌが舞台の歌謡曲が大ヒットしており、まだ遠かった北海道は魅力的に映ったことであろう(阿寒バスの定期観光バス「くろゆり号」にはその名残が窺える)。その次は「知床旅情」が流行り、ディスカバージャパンが謳われた1970年過ぎにも道東・北海道ブームが起きている。

釧路市では僕等のほか、釧路管内が舞台となった映画のロケマップも作っている。挽歌では「挽歌族」というヒロインを真似た若者が登場したというが、僕等の大ヒットにより、どこまで釧路に効果がもたらされるか注目である。

sanseido

こちらは札幌三省堂のフェア 東京より規模が大きい

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