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旧ホテルパシフィックの『品川グーズ』が好調 「グランドホテル」型は過去の遺物か

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ホテルパシフィック東京の建物を宿泊特化型ホテルと飲食テナントからなる施設に転換。低価格な宿泊やカジュアルなレストランが好評で、稼働率や婚礼回数は順調に伸びている。都内では外資系高級ホテルなどが人気を集める中、老舗のシティーホテルの新たな道として注目を集めている。(5/3付 日経新聞

昨年3月の拙サイトでホテルパシフィック東京が宿泊特化型のビジネスホテル「京急EXイン」に変わることをお伝えした。ホテルは半年間閉鎖された後、親会社の京急グループの別会社が経営する「京急EXイン」と、ブライダル会社などが運営するテナントによる複合商業施設「シナガワグース」として再オープンした。

日経記事によるとパシフィック時代と較べ、ホテル平均稼働率が約10ポイント上昇の90%以上、年間のブライダル回数が6割増の好調という。婚礼や飲食施設などは直営からテナントに切り換えたがこちらも20%以上売上げが増えたという。

グースの事例は、都市型ホテルの新たな生き残り策として注目されそうだが、この1年で顧客も様変わりした。管理人はパシフィック時代、メンバーになっていたのでかなりの頻度で利用していたが、グーズになってからは足が遠のいてしまった。

それまで隠れ屋的なホテルであったが、ビジネスホテル化と新しい飲食テナントにより、雰囲気が様変わりした。ホテルの方はパシフィック時代の客室をそのまま使用しているが、料金は半額から三分の一程度になっている。当然、客層も変わっている。

館内にはパシフィック時代から唯一、残っている加賀料理の和食があるが、EXインに変わった時、それまで3千円近くしていた朝食をいっきに千円に下げて提供をした。それでも客は来ず、遂に朝食をやめてしまった。

管理人がよく使っていたコーヒーハウスも時流に乗ったものになったが中味は大きく変わり、それまでの常連さんは次第に姿を消して行った。夏は美女が多いので有名(?)であったガーデンプールは何と釣り堀へ。最上階の都内唯一、芸能人のショーが毎晩楽しめたラウンジは婚礼施設になるなど全く別のものになってしまった。加賀料理屋と同じく古くからある理髪店へ行くと、嘆き節が聞こえてくる。

 

古いホテルは顧客も高齢化してくる。それを考えれば、古い客にしがみ付くより、もっと若年の来客が見込めるシンプルな機能に絞ったホテルにした方が効率的であろう。今後、旧パシフィックのような「グランドホテル」型は生き残りが厳しくなって行く。都市型ホテルの需要は高級感を売り物にする外資系ホテルにシフトをしており、御三家と云われたようなホテルでさえも苦しい。管理人は館内で何でも揃う「グランドホテル」の魅力を訴えたいが、若年層にはピンと来ない世界かもしれない。今後、グーズのような事例は増えてくるかもしれない。

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