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「青春18きっぷ」考、若者の旅行振興につながるものと再認識

8月は一度も更新ができず、7月31日以来のブログ。Facebook版はほぼ毎日書いているが、短めの文章で複数の話題が提供出来るFBの方が中心となり、ブログを書こうと思うと肩が張ってしまい、おざなりになっていた。読者数はまだブログ版の方が遥かに多いので定期的に更新しないといけない。

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さて、9月6日から3泊4日で「青春18きっぷ」を使い山陽・四国方面を旅してきた。18きっぷにはよくお世話になるが、最近は日帰り旅行での使用が圧倒的で、余った分は都内での仕事用などで消化しており、旅らしい旅で使うのは久しぶりのこと。

当初の計画では、広島方面から山陰に抜け、山陰本線を下り、下関あたりから帰ってこようと思っていた。ところが7,8月の豪雨水害のため、陰陽を結ぶ木次線、三江線が不通、さらに山口線や山陰本線も二区間で不通のままで計画が立てづらくなった。

これまで未踏破線であった木次線と三江線は究極のローカルダイヤのため、よほど時間的に余裕がないと乗車できない。実は過去二度もこの2線に乗ることができなかった。二度とも雪害によるものだが、確か2005年の冬は記録的な大雪で、木次線は12月から翌年2月まで運休となった記憶があるが、3ヶ月止まったところで問題はないのであろう。今回の運休ではタクシーによる代替輸送をしており、まあその程度の輸送実績である。また、三江線の被害は甚大のようであるが、このままでは只見線のような長期運休に入り、廃止を伺うようなことになるかもしれない。

前置きが長くなったが、山陰は諦め、山陽路から四国の旅程に変更をした。都市間バスを使い広島から山陰へ向かうことも考えたが、4千円程度の運賃がかかり、そこまでしてではなかったので「鉄」で押し通すことにした。

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最初の目的地、福山までは新幹線を利用した。さすがに18で乗り継ぐ体力と気力はない。実は旅にアクセントを付けようと山陽区間は違ったタイプの新幹線を区間利用した。行きは新大阪から福山まで「さくら」、また、広島から新倉敷まではショートカットでレールスターひかりタイプの「こだま」、姫路から新大阪までは500系「こだま」を利用した。この話については別の機会に述べたい。

18きっぷの使用期限は9月10日である。利用できる最後の週末ということもあり、山陽本線はそれらしい人たちでかなり混んでいる。東海道線や山陽線は普通電車の本数が多く、長距離を走る電車はなくなったものの接続はスムーズだ。それでも大阪-下関間だと4回程度の乗換えがあり、10時間はかかる。やはり途中下車を楽しみながら使うきっぷであろう。

管理人は気まぐれで途中下車をしてみた。乗換駅や車窓から良さそうに見えた駅に降り立ったが、これが18きっぷの醍醐味であろう。具体的には山陽線の乗換駅の糸崎と三原、呉線の広、瀬戸大橋線の茶屋町、赤穂線の日生で降りてみたが、アタリもあったが、ハズレもあった。それもまたいいところである。

18きっぷの魅力はスロー・トラベルにある。線と線ではなく、一個ずつの点を通過して行くので、地域の顔が見えてくる。同じ山陽線に乗っていても播磨・備前・備中、備後では言葉がかなり違う。車内でその移り変わりが楽しめるのも18ならではであろう。これが高速バスであれば線と線なのでお国言葉も旅情もあったものではない。

「青春18きっぷ」は今や幅広い年齢層に愛されているきっぷだ。JRとしては、あまり旨味のないものかもしれないが、管理人のように途中、新幹線を組み込んだりして売上には貢献している。また、JR系の店舗での飲食や土産の購入、宿泊などもあり、総合的に見るとJR各社への貢献度は高いと思う。

特に若者の旅行需要の創出には貢献している(シニアもそうだが)。18きっぷの利用目的が旅行以外であったとしても、鉄道による旅の魅力を感じるはずでJRにとっては重要なリピーター予備軍である。

このきっぷ、もう少し利用制限の緩和や範囲の拡大は出来ないものであろうか。たとえば、若者は利用期間を通年にする・民鉄や3セク、乗合路線バスも利用できるといった周遊券的な要素が加われば新たな需要の創出に繋がるはずである。高速バスから女性や若者を奪還するためには価格だけではなく、自由度の高い内容が求められる。

今回、18きっぷを使って気付いたことをひとつ。このきっぷは自動改札を通れないために駅員がいる窓口に見せなくてはいけない。また、その日の最初の乗車時には日付入りのスタンプを押してもらう。管理人は「18きっぷです」と駅員に告げる時、気恥ずかしさもあるのだが(自意識過剰か)、今回、JR西日本の各駅(8駅ぐらい)で見せると、「ありがとうございます。気をつけて行ってらっしゃい」、「いつもありがとうございます」などど丁寧な言葉が返ってきた。ところがJR四国では(高松、琴平の2駅だが)、「どうぞ」しか言わない。同じJRでも違うものだと思った。

東日本でも「はいどうぞ」程度で相対的には事務的であまり感じがいいとはいえない。また、北海道も四国に近いような印象であった。JR各社の中でもっとも力が劣る北海道と四国は知らず知らずにサービス面にも差が出ているのか。

いろいろな発見があった18きっぷであったが、今回も1日分を余らしてしまい収支はややプラスといったところか。すでに冬期のプランが頭を掠めている。

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