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JR北海道プラザ東京が閉店・新幹線開業を控えて何があったか

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このところ「トワイライトエクスプレス」や「北斗星」など北海道を発着する寝台列車廃止の話題がメディアを賑わせているが、 JR北海道が東京で運営する「JR北海道プラザ東京支店」が4月11日をもって閉店することになった。開店はJRが発足間もない昭和62年12月であり、28年にわたって首都圏と北海道の旅の架け橋となってきた。

この店舗の特徴は北海道向けの旅行商品の販売のほか、かつては道内限定の各種オレンジカードを多く販売しており、自動販売機はファンの間では知られた存在であった。1991年だったと思うが、名寄や士別など宗谷線沿線の駅員が数人で販売会をやっており、管理人も何枚か購入した。その時、名刺交換をしたのだが、こちらが写真の会社に勤めていることを知ると沿線のフォトコンテストを依頼され、札幌支店にお願いをして写真展を開催したことがある。その時、知り合った名寄の駅長さん(のちに旭川駅長や駅ビルの社長など歴任)とは今でも交流があるが、オレンジカードの販売やサハリン鉄道ツアー、旭川発の特殊ツアーを企画するなど、なかなかのアイデアマンであった。

東京プラザのウリは、何といっても北斗星などの寝台特急のチケットが入手し易かったことだ。というのも、乗車一か月の10時でなくても、事前に予約をすることができ、スタッフは個室寝台予約のマルス打ちに熟練しているので、混雑期でもかなりの確率で取れたのだ。また、東京プラザの人気商品は往路が航空機、復路が寝台(北斗星orカシオペア)を利用できるパック商品であった。20年ぐらい前からあったと思うが、往路が寝台利用の他社商品と比べて料金がかなり安く、何度も利用させていただいたものだが、これも来月で販売終了となる。

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東京プラザのもう一つの特徴として、北海道観光案内所の役割を果たしてきたことだ。現在、都内にはパンフなどが置いてある専門の施設がない。だいぶ前には有楽町交通会館内に北海道観光コーナーがあったが閉鎖され、今は「どさんこプラザ」のようなアンテナショップで少々置いてある程度である。この件に関しては道や観光機構の怠慢さを感じる。数年前から東京プラザでも主要な観光地や自治体の資料を置くようになったが、スペースは限られており、すべての市町村のパンフを置くのは無理だが、大体のものは集まる。もとこと北海道ファンや鉄道ファンの人気が高い場所であったのでリピーターも多く、さばけるのも早かったようだ。場所柄、外国人の利用も多く、PRの場所としても最適であったのでいろいろな意味で勿体ない気がする。このあたりについては2013年5月の拙ブログ「「JR北海道プラザ東京」を観光情報の発信基地に」を参考にしていただきたい。

東京プラザは東京駅丸の内北口地下改札の前にある。超一等地であり、激変する東京駅界隈のテナントではいちばんの古株になってしまった。場所柄、北海道以外にも、みどりの窓口としての機能も果たしてきたので、ここまで特例として残れたのかと思うが、今回は移転話となり、最終的に店舗は廃止することとなった。

現在、JR北海道は新幹線へ資源を集約しており、それ以外の無駄と思えるもの(JRがそう思っているもの)はどんどんと切り捨てているが、目に余るものがある。特急列車のサービス簡素化や流山温泉など採算の取れない施設の廃止などリストラが進められている。東京プラザもその犠牲になったようだが、JR北は目先のものに追われ、大事なものを失っているのではないか。これから1年、もし店舗を継続できれば、新幹線開業の情報発信の場になったはずであるが、それでも経済性を優先しての閉店である。プラザはこのほか大阪と仙台にあるが、大阪も危ないかもしれない。今回の件に関しては、移転と絡んで、新幹線に対するJR東日本の思惑もどこかにあるのではないかと推測する。

管理人がいちばん残念に思うのは、北海道と鉄道、旅に関する知識が豊富で、それらを心から愛していることがわかる女性スタッフに会えなくなることである。このスタッフたちについては2014年1月の拙ブログ「希望の灯?良心的で仕事もできるJR北海道プラザ東京」を読んでいただきたい。多くが契約スタッフながら懸命にはたらいていた。北海道旅行のコンシュルジュのような形で残せないものかと思ってしまう。

プラザの閉店は、また管理人にとっては大きな痛手である。都内にインフォメーションがなくなった今、ここがその役割を果たしていたが、今後は資料入手も難しくなる。通勤で利用している横須賀線乗り場の最寄りの改札前ということもあり、月に2回ぐらいは顔を出していた。資料入手もあるが、ここは「プチ北海道」であり、ここに来ることでヴァーチャル旅を味わえた、いわば、和みのスポットでもあった。これで毎月戴いていた車内誌「JR北海道」も簡単には読めなくなってしまう。

ラストには変な顔をされるかもしれないが、花束を持って駆けつけたいと思う。そして、何らかのかたちでの復活を願う。

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