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航空ローカル線 気になる”交通格差”と解決策

先日、JALの札幌-松本線の廃止、そして一転して廃止取り消しについて書いたが、ローカル便を取巻く状況はきびしい。廃止を免れた松本線であるが、便数が減らされ、機材もプロペラに格下げである。今回、しわ寄せを喰うことになった松本-福岡線ももともとはジェット運用であったが、利用者が少なく小型のプロペラに変更、さらに札幌線の一件により週3便になってしまった。このままでは札幌線、福岡線共倒れになりかねない。
道内便に目をやるとHAC新千歳-紋別線の休止が決まった。もともと赤字路線のためANAが撤退後、道の資本が入るHACによって試験的に再開をしたが、登場率が伸びず、補助金も打ち切られるために再度の休止になってしまった。このルート、丘珠発着にしないと難しいであろう。
また、エアトランセも既報の通り、路線を大幅に縮小している。
ANAでも新千歳-女満別線の廃止を決めており、採算が取れないローカル線は切捨て傾向にある。
それに引き換え4社で凌ぎを削る東京-札幌線は賑やかである。
スカイマークが4月末から6月いっぱいまで5千円で乗れる「スカイスペシャル」を発売する。連休中も乗れ、5千円という金額は魅力的である。
他社も格安なチケットを発売するであろうが、集中投資する幹線には、格安なサービスが提供され、利用者はそれを享受できる。
道内ローカル線の場合、JRや都市間バスなど競合が多い。利用促進のために地域住民には行政から運賃の補助や東京-稚内線のように通年運行のために行政が補助をするかたちで格安ツアーが行なわれていたりする。
しかし、財政難の折、ローカル線維持のための赤字補填や補助金利用が難しくなってきており、今後も路線の淘汰が続くであろう。
ローカル線の利用促進はどうしたらいいか。
現状では観光利用が少なすぎる。路線自体認知されておらずPR不足の感は拭えない。
今年より「北海道周遊航空券」が計画されている。これは北海道運輸局の肝いりで、異なる航空会社でも利用が可能な道内ローカル線きっぷである。周遊形式で複数の区間が利用できる。
また、ANAのスカイホリデーでも同社道内便を利用できるコースがあるが、利用者はそれほど多くはないであろう(JAL系のパック商品ではJALや系列のHACが運行する道内便を利用できる道外客向けのものはない)。
ローカル線の活性には観光利用の促進、特に外国人向けや自由旅行型商品での活用、また、割引運賃制度やマイレージの見直しなど一律ではなく、路線ごとに独自のサービス設定も必要であろう。
このままでは幹線とローカル線の格差はますます広がる。”交通格差”が新たな格差を生じかねない。

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