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石屋製菓の改ざん事件と企業体質

石屋製菓が、「白い恋人」の「30周年キャンペーン限定品」の返品商品を再包装して賞味期限を改ざんし、通常の「白い恋人」として再出荷していたと発表したが問題になっている。また、アイスクリームからは大腸菌、バウムクーヘンの一部から黄色ブドウ球菌が検出された。
「白い恋人」シリーズは、北海道NO.1の売り上げを誇る菓子であり、石屋製菓の本社は、「チョコレートファクトリー」として観光バスも立ち寄る観光名所になっている。同施設内には、コンサドーレ札幌の練習場(白い恋人サッカー場)があり、チームのメインスポンサーとして球団運営も含め、支援してきた。また、最近では小樽運河のそばに、昭和レトロ風屋台村「小樽出抜き小路」を経営するなど本業の菓子以外でも積極的な展開をしている。
社長の石水勲氏は、これまで数々のプロジェクトを手がけてきており、北海道財界のなかでも力を急速に伸ばしている。石屋は先代が澱粉工場から出発し、石水氏は2代目にあたる。会社は云わば同族経営である。先日の「ミートホープ」でもそうだが、今回も内部告発から発覚したようだ。
その時のブログでも書いたが、同族・オーナーワンマン企業は、権力が一ヶ所に集中し、トップダウンになる。同族経営のすべてが悪い訳ではないが、会社がある一定規模に達すると、風通しが悪くなり、個人の裁量に限界がくる。そして組織も硬直化する。不二家然り、西武の堤兄弟なでもその例に当てはまる。
特に石屋製菓・石水社長の場合、本業以外で大変多忙である。もっとも基本である「菓子」が疎かになっていたのではないか。拡大戦略のツケがまわってきたともいえよう。
管理人は、石屋製菓がチョコレートファクトリーをオープンした際、ある縁があり、石水社長に館内を案内していただいたことがある。白い恋人の製造過程は、大変近代的で、細菌が検出されるようにはとても見えなかった。確か社長も「大量生産と衛星管理」について説明してくれた記憶がある。
石水社長は、首都圏のコンサドーレの試合へ行くと必ず姿があった。チームに並々ならぬ強い愛情を持たれているが、ここは菓子屋としての原点に返るべきである。ライバルである六花亭とは、対極的な存在であるが、ここは本業で勝負している。いい菓子があってこその新規事業。餅屋は餅屋であることを忘れないでほしい。

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