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釧路中心街の衰退さらに進む 「中心街」に対する発想の転換も必要では

丸井今井釧路店が昨年8月に閉店してから1年が過ぎたが、後継商業施設「キュート」はいまだに開業に至っておらず、北大通の空洞化も進んでいると道新などが報じている。
釧路市は中心街の活性化計画策定作業を進めているが、かぎを握る中核施設の先行きが見えないとあって、中心街の将来像も不透明感を増している。
「キュート」は、札幌のコンサルタント会社「アラ」が、昨年12月にオープンさせる予定だったが、その後何度も延期。テナント候補も訪日外国人観光客向けの家電量販や100円ショップなど何度も計画が変わっている。核となる店舗がみつかっていないようだが、ショッピングモールとして運営するには条件的に厳しいであろう。
道新によると集客施設を失ったことで人の流れは激減、釧路市が昨年9月に実施した中心街の通行量調査によると、中心街の休日の通行量は5年前に比べて半減。旧丸井今井釧路店周辺に至っては10の1に落ち込んだとある。5年前でもすでに周辺はゴーストタウン化している。つい先日も北大通にあった老舗書店が閉店した。
管理人のような釧路へ旅行や出張する人間から見れば、釧路駅から北大通にかけては「中心街」である。釧路駅からこの一帯、ホテルも集まっている。おもに、このエリアで飲食など消費をするが、釧路市民はそうではない。北大通は中心街ではなくなり、消費する場所はすでに郊外のロードサイドに移っている。中心街の再生で難しいのは、このギャップである。市民から見れば、北大通は当の昔に中心街でなくなっているのだ。実際に満足に買い物ができないのだから仕方ない。
駅前から中心街にかけての衰退は、釧路、日本だけの問題ではなく、欧州などでも現在問題になっている。釧路の場合、本屋もなければ、薬局を探すのも一苦労の状態なので深刻だ。
釧路は皮肉なことに企業の支店撤退で、出張需要が増え、ホテルの建設ラッシュが続いている。そして多くが、釧路駅から北大通周辺に建てられている。
管理人は「キュート」を観光客や出張族をターゲットにした施設にした方がいいと思う。たとえば、釧路で人気がある回転すし屋ができれば、外部だけではなく、地元客もやってくるだろう。観光客と地域住民が交流できるスペースがつくれれば理想だが、それを実現するには緻密な戦略が必要だ。MOOと同じ轍は踏めない。
「キュート」が地元客向けに、テナントを募集しても結果は見えている。地域の核づくりというが、それは結果であり、無意味なハコモノに、魅力がないテナントが入っても衰退に輪をかけるだけだ。
一度、誰のため、何のための「中心街」か、今、釧路で必要なもの、そうでないものは何か洗い出し、視点と発想を変えてみたらどうか。
釧路の夜を持て余している観光客や出張族が多いことを行政や街づくり担当者は知るべきである。

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