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原価予約サイト、「トクー」が復活、様変わりするネットエージェント

宿泊予約サイトが知られるようになって10年が経過した。日立造船の社内ベンチャー「旅の窓口」(現・楽天トラベル)の成功により、雨後の筍のように新規参入が増え、やや遅れるかたちで大手旅行会社も参入した。
現在シェアでは楽天トラベルが強く、後発ながらマーケティング力に優れている「じゃらんトラベル」、高級をコンセプトにした「一休」などが目立っており、旅行会社系サイトも試行錯誤ではあるが少しずつ伸ばしている。大手数社の独占といっていい市場であるが、女性に特化した「OZトラベル」、温泉旅行の「ゆこゆこネット」など差別化により強みを発揮しているものもある。
初期からある宿泊予約サイトに「トクー!」(1998年開設)があった。トクーの特長は、直前宿泊予約をメインに、宿泊施設から手数料を取らずに、利用会員からの会費で運営するサイトだ。
宿泊施設が設定した価格をそのまま利用者に提示する仕組みで、料金がガラス張りなのが魅力であったが、最近は先細りとなり、他社サイトのようにポイントを付加する「タビータ」を開設しトクーと統合したが、システムがわかりずらくなり、料金もトータルするとそれほど差がないので、会員数や登録宿泊施設が減少していたようだ。大手予約サイトと同じビジネスモデルでは、宿の登録数が少ないのでどうみても厳しい。
そんな中、今年から「トクー」を復活させることにした。管理人も以前、トクーに会員登録をしていたが、ビジネスホテルなどはそれほど他サイトと差がない上、利用頻度が少ないと元が取れないこともあるので辞めていた。
新トクーの会費は、パブリック会員は以前と同額、プレミアム会員は5250円に設定した。またトクー、タビータのどちらかで会員登録をすれば両サイトとも利用できるようにした。旧トクーでは、予約開始日についての制限は設けていなかったが、新トクーでは、パブリック会員は宿泊日の3日前からの予約受付、プレミアム会員は同90日前からの予約受付としている。
トクーは、初期の「旅の窓口」と同様、ネットの強みを最大限利用し、利用者と宿側に安く提供できる仕組みを出せたことにある。空室の有効活用、旅行会社への高い手数料など業界が抱える矛盾・問題点を解消するに貢献した部分は評価できる。
ネットエージェントの多くは、旅行代理業ではなく、ネット予約システムの発想でスタートしているが、いつのまにか安かったコミションが高くなり、既存の旅行会社窓口と変わらなくなってきている。これでは予約手段は変わっただけであり、利用者にとって意味がないことである(宿側からしても値上げ、コストダウン、空室日の増加そして経営の悪化とマイナス材料ばかりである)。
もう一度、原点、顧客本位と業界の健全な発展という立場でネットエージェント大手は考えてもらいらい。
 

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