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「根室夢幻行」-流氷を描く画家とノサップ岬

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飯沢紗千子画伯が描く流氷
今年は久しぶりに流氷が早い時期から訪れた。さぞやオホーツクの観光地は賑わっていることであろう。
同じ流氷が来るにも関わらず、ひっそりとしているのが根室だ。根室の流氷は遅いが、今年は風連湖付近まで達している。
管理人にとって根室は忘れられない地である。20年近く前、体調を崩し数ヶ月入院、退院後、待望の北海道へ旅に出たが最終ゴールが根室であった。たまたま宿泊した照月旅館は親切な宿で、凹んでいた当時の管理人にとって心底安らげる場所であった。照月さんとは今でも親しく、家族ぐるみのおつきあいをさせていただいている。
その時、宿から「根室夢幻行」という冊子を貰った。観光ガイドだが、根室の歴史やカルチャーなどかなり深く掘り下げ、自治体の観光パンフとはひと味違う内容で、読み応えがあった。
その中で「流氷」にまつわる話が紹介されている。目を惹いたのが、流氷をテーマにした油絵を書いている根室在住の画家・飯沢紗千子さんの作品であった。根室半島北海岸(オホーツク側)を埋め尽くす流氷、アンダーな色使いながらハッとするような鮮やかな原色を混ぜる。それはまるで閉ざされた世界から、かすかな春の息吹をあらわしているようであった。ロシアや北欧の画家が描きそうな世界でもある。
管理人は飯沢画伯の作品が気に入り、紹介をしていただいた。聞くと歯科医の奥様で、小学校でも絵を教えているらしい。作品の写真集を送っていただいたが、流氷とともに小さな蝶や昆虫が絵に出てくる。こんな寒い時期にいる訳ないと思い、「虫は象徴的意味ですか?」と訊くと、実際に3月後半になるといるということで実在だった。
飯沢画伯の作品には、氷で閉ざされた春国岱や番屋の廃墟、ノッカマップ岬灯台といったところが舞台になっている。
管理人は、その後、同じ場所に真冬も含め、何度も出かけてが、恐ろしく絵になる世界なのである。管理人は写真撮影だが、飯沢画伯が何でそこに惹き付けられたのかわかった気がした。
その後、都内でグループ展を見させていただいたが、この10年以上接点がなくなった。コピーであるが、彼女の作品集も引越しの際にどこかへやってしまった。少しお金ができたら飯沢画伯の「流氷」を購入し、飾りたいと思う。そうすれば原点であった「根室」をいつも近くで接することができる。
以前も書いたがノサップ岬を太平洋側へ流れる流氷の姿と音は神秘的だ。山崎ハコの歌に「流氷岬」という曲がある。マイナーなので知られていないが、管理人は北原ミレイが唄っているもの(タイトルはノサップ岬)を持っている。山崎ハコのノサップは隠れたな名曲である。
♪北の白い灯台に 一人たたずむ女がいて
漁に出たまま帰ってこないあの人の船を一人待つ納沙布。
夢でも逢えたことに喜ぶ女は、霧に濡れて
も納沙布に飛んで行きたいと願う。
話が山崎ハコに飛んだが、飯沢画伯、元気にされているであろうか。
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管理人お気に入り ノッカマップ岬灯台 70年代の廃車が絵になる

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