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北海道観光振興機構がスタート、何かが変わるか

北海道観光連盟に替わる観光推進組織の社団法人北海道観光振興機構が1日から発足した。
観光機構は、北海道観光の長期戦略を検討する北海道観光戦略会議(南山英雄会長)の提言を基に、道観連が定款変更する形で発足。民間主導を理念とし、従来の北海道観光のPR活動に加え、市場分析や地域連携などの新事業を手掛ける。
前身の北海道観光連盟については多くの疑問があった。メンバーは道から天下った人や業界の利害関係者が多かった。コーディネートの発想や企画力に乏しく、道庁とのつなぎという印象であった。
「財界さっぽろ」4月号で新たに観光機構会長に就任した坂本眞一氏へのインタビューが掲載されている。この中で「自然は一流、サービスは三流」という質問に対してこう答えている。
「北海道を批判しているのは本州から来た評論家で、比較論で言っている。(省略)ただいちばんいけないのは安いツアーだ。サービスなんか出来ない。そこは反省が必要です。」
「スーパーマーケット型、薄利多売に関してはちゃんとした対価をもらい、満足のいくサービスが必要だと思う。(省略)いままでのような団体旅行一本で、安かろうという旅行だとダメになってしまう。」
三流、二流というより、北海道独特流のサービスが欲しい、それがいまないわけではない」

坂本会長、なかなか的を得た発言だ。サービス三流というわる諸悪の原因は、このサイトを立ち上げた理由でも書いているが、物見遊山の周回型ツアー旅行客中心の発想から業界が脱却しておらず、脱却したくても旅行会社主導のために変えられず安い価格で取引せざるを得ない。なので北海道のホテル・旅館の客室単価は全国で最低水準となる。
旅行会社へ依存する宿側、観光施設と薄利でも数で勝負したい旅行会社の思惑が悪の連鎖になっている。
もし、サービスの物差しを伊豆箱根や有馬・城崎、九州などと較べれば、二流三流と言われても仕方がない。そうではなく、坂本会長が言う「北海道独特流のサービス」が確立されていれば、そんなことを言われないはずだ。会長は「いまないわけではない」と発言しているが、それが本当に独特流なのかは疑問だ。
九州の人気温泉地は湯布院・黒川が牽引役となり、各地に素晴らしい個人宿が誕生している。落ち目になった別府も生まれ変わろうとしている。九州の宿には環境を活かし、機目の細かさや独創性がある。北海道もそれに追従するであろうが同じものは無理だし、真似事である。
現在の北海道観光は「団体(パックツアー含む)」と「個人旅行」では受け入れる宿側の意識やニーズの違いなどから同じ土俵に上がらない。そこが埋まってくれば自ずと変わってくるはずだ。
以前、「試される大地北海道」というコピーがあったが、自虐的で大嫌いであった。最近は「自然は一流、サービスは三流」がよく使われるが、これも気分がいいものではないので使ってほしくない。
そのためにも北海道観光振興機構のお手並み拝見だ。

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