*

道内宿、ターゲットは富裕層だけではない 堅実性も必要では

道内ホテル業界で、料金は高めだが、設備や食事、サービスにこだわった高級施設が健闘を見せている。宿泊客数が伸び悩む道内で、低価格プランに走りがちな既存施設とは一線を画し、富裕層や個人客の支持を得る。洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の効果で来道者の増加が期待される中、多様な旅行ニーズの受け皿として、停滞する北海道観光に変化をもたらす可能性を秘める。 (7/12付け日経

富裕層ターゲットが言われるようになって既に2,3年が経過する。宿泊予約サイトの「一休トラベル」の成功、平均単価3万円程度の宿に根強い支持があることから道内でも「差別化」を図るとということで高級宿が登場するようになった。
鶴雅グループ、第一寶亭留(ほてる)系列、野口観光の望雲などこのところ高価格帯の宿が増えている。平均単価が3万円以上あれば客室数を減らしてもかなりの利益率があるはずだ。
それはそれで時代の流れであるが、北海道の場合、中間価格帯、たとえば1万2千円から1万5千円クラスのいい宿が少ない。特に小規模の個人宿が少なく、層の薄さをかんじてしまう。たとえば八雲町・落部にある銀婚湯などは道内で数少ない、その価格帯の人気個人宿であるが、このレベルの宿は本州ではざらである。北海道では多少の高級感があり、そこそこの価格で、こじんまりとした宿がえらく少ないのだ。
本州での高級化路線は個人宿の方が占めるウエイトが大きいが、道内では相変わらずチェーンホテル系が占める割合の方が大きい。これでは大手が客単価を上げたに過ぎず、団体客から個人客へシフトといってもエージェント中心で成り立つこれまでの構造とあまり変わらないのではないか。
1泊3万円の宿もいいが、1万2千円~1万5千円程度の宿の充実の方が底上げにつながると信じる。3万円の宿は特別な日しか一般庶民は行けないが、1万2千円であれば違う。実態が掴めない富裕層と称するものをターゲットにするのもいいが、もう少し堅実に中間層を狙えないものか。道内宿泊施設のレベルアップには、中間価格帯の宿の充実、特に個人宿の高品質化が不可欠である。

 - すべての記事一覧, ホテル・やど関連