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旧態依然とした観光統計、一歩踏み込んだ調査方法の導入を

道は観光関連の統計の改善に取り組む。従来の手法では、観光客数を示す「入り込み客数」にビジネス客が含まれていないなど実態を反映していない面があるため、調査方法を改めてデータの精度を高める。観光消費額や受け入れ態勢の満足度調査も拡充、観光業者のマーケティング強化につなげ、道内観光の底上げを目指す。(6/17付 日経北海道版)

管理人は以前から入込み数や消費額などの観光データに不信感と物足りなさをかんじていた。入込み数などは全道・市町村や支庁などのエリア単位が殆どで、施設や地点など観光地ごとのデータなどが不足していた。また、日帰りや宿泊別での消費額とその内訳、また観光客の属性などに関する数字も少なく、肝心なところが抜けていた気がする。
また、統計そのものの調査手法などが異なるために、他のデータと比較をするのが難しいケースやサンプル数そのものが少ないなど観光統計そのものが発展途上の世界であり、雛形が出来上がっていない。
今回の報告書は「現在の観光に関するデータは消費や経済効果、マーケティングなどのデータが乏しい」と指摘しており、観光客の居住地や年齢、旅行目的などを対象に調べるという。
たとえば北海道の場合、「ビジネス+観光」需要がかなりある。今冬、北海道観光振興機構が「手ぶらDEちょいスキー」という出張族をターゲットにしたスキー商品を発売したが、出張族に依存するところは大きい。今頃の時期なら学会などが典型であり、札幌のホテルは年間を通して、週末が混雑をするのを見てもわかる通り、出張観光族様様なのだが、具体的な数字は掴めていない。ある意味、もっともヘビーユーザーであり、口コミなどの影響力も大きい層であるが、観光データには含まれていないは残念である。
観光統計は何人訪れただけでは市町村の人口統計と同じで、資料として役立たない。どういう人が、どういう場所からやって来て、どこを訪れたのか。さらにいくら消費をして、その内訳はどれぐらいか。最低限、ここまでやらないとデータとしての意味がないであろう。そして、フォーマットの統一も必要であろう。一歩踏み込んだ多角・多層的なマーケティング発想が求められる。

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