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元・北見東急の複合施設、一人立ちができるか 

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北見「バラボ」の大売出しチラシ 桑名正博がやって来る

旧きたみ東急百貨店(07年3月閉店)の業務を引き継いだJR北見駅前の複合商業施設「パラボ」。08月3月の全館オープン以来、積極的な催事展開が功を奏し、運営する第三セクター「まちづくり北見」(社長・永田正記北見商工会議所会頭)の09年3月期決算は最終利益が2100万円となった。ただ、経営は北見市からの土地・建物の無償貸与に支えられており、自立の道のりは平たんではない.(6/29付 毎日新聞北海道版)

旧きたみ東急デパートがあった「バラボ」には去年の7月に訪れた。建物には専門店のほか、市庁舎の一部が入り、以前からあった映画館、ギャラリー、1階にはバスターミナル、ホテルの東急インも併設していて北見の玄関口のような施設であった。ところが北見東急インは閉館の情報が道新で流れ、拙サイトでも先走ってブログで書いたりしたが、2009年7月現在営業を続けている。
毎日新聞記事によると、「東急の閉店で催事が途絶えた反動で、主婦らがどっと押し寄せた。主力の生鮮食品や婦人服への波及効果もあった」とあり、各地の物産展は盛況のようである。バスターミナルもある関係で、バスを利用する中高年女性がターゲットとなっている。現状では公共交通利用者と出張・観光客が中心ということか。
旧東急は郊外大型店との競争に敗れ閉店した後、北見市が土地と建物を2億9000万円で取得し、「まちづくり北見」に運営を委託した。09年3月期の事業収入は、テナントのホテルから入る家賃収入(年間4500万円)や市の共益費(同7300万円)など不動産部門も含めると25億9000万円となった。このうちパラボの売上高は23億5000万円、経常利益は2900万円。ただ、まちづくり北見は土地建物の無償貸与を受けているだけに、市民からは「家賃を支払うべきだ」との声も寄せられている。
家賃を支払っていない”お抱え商業施設”であるが、閑散とした北見駅前と中心街で辛うじて、ランドマーク的施設として生き残ったので継続してもらいたいものだ。管理人のような観光・出張族にとってこういった施設は大変便利で有難い。泊・食・買(土産)・雑貨購入などが一ヵ所でできると大変便利なのだ。公式サイトで入居テナントを見ると最低限、百貨店と言っていいのではないかというブランドが入っているが、郊外店舗との差別化となると旧態依然としていて難しい印象だ。
北見の「バラボ」の場合、交通弱者の中高年層が利用層だが、それでは先細りである。やはり、再生には魅力あるテナントの誘致に限ると思う。既存の映画館やギャラリー、お洒落なカフェなどマイカー利用者をいかに郊外店舗から引き戻せるかがカギである(北見駅前や周辺には駐車スペースも多い)。また、ホテルも存続できるのなら残してもらいたい。地域の核となるような商業&文化施設として生き残ることができれば釧路など他の衰退した地方都市にも参考になるはずだ。
釧路市の場合、「MOO」も開業当初の華々しい観光施設から今ではハローワークやギャラリーなど2階以上は市民向けのテナントが増えており、変容してしまった。北見市と違い、地域住民が購入するような店もなく、バスターミナルも都市間バスが停まるだけである(MOO始発であったが駅前発に変わってしまった)。クーちゃん人気も一段落して、どこへ向かっていくか気を揉んでいるが、北見は参考事例にはなるので経過を見て行きたい。
【参考】過去ブログ「北見東急インが閉鎖、泊・食・宴型のビジネスホテルは時代遅れか

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