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温泉より川水に効能あり?

浦河優駿ビレッジAERUにある「あえるの湯」のニセ温泉騒動に対して道はボーリング調査費の補助金を返還するするように浦河町へ要求したらしい。2年前の白骨温泉の入浴剤騒動以来、源泉掛け流しや循環、加温、加水表示などが各地で義務付けられるようになったが、今回の事件はそれ以前の問題であり、関係者の密告がなければそのまま営業を続けていたことだろう。
「ふらさと創生1億円」がきっかけとなり、各地で温泉が掘削された。北海道もご他聞に漏れず多くの自治体で掘削、立派な宿と併せ、90年代前半には公共温泉ブームが到来した。温泉天国といえる北海道だがどこでも温泉が出るとは限らない。特に道北、今回の舞台、日高は温泉不毛の地だ。多くが深さ千メートル以上ボーリングし、出るお湯は20~30℃台の温めで、湯量も少なく不安定だ。
「あえるの湯」の場合、2001年に開業したにも関わらず既に枯渇していたらしい。こういった公共温泉は浦河に限らず道内にいくつかある(実名は控えるが)。
もともと温泉は生き物、地下1500mから湯を汲み上げ、加温、循環濾過し、塩素と水道水を足せばもはや自然の恵みとはいえない。
鉱泉というものがある。湯温25℃以下のことを指し、B級温泉のイメージが強いが、実は効能あるところが多い。一般に鉱泉は小規模な隠れた一軒宿が目立つ。湧出する湯量に合った小さな湯船をつくり、低温の源泉風呂と、加温する場合は成分が逃げないように薪を使ったりと古くからある鉱泉は未だに昔ながらのところが残っている。鉱泉は薬効も売り物しているところが多いが、それにはちゃんとした意味があるのだ。
北海道で鉱泉というものは聞かないが、実は25℃以下のボーリング公共温泉は結構ある。多くが鉱泉宿と違い、大きな浴槽をつくり、加温、加水、循環をしているので半ば”死に水”であろう。
浦河の場合、川水で偽装したが、温泉もどきの腐り水よりも日高山脈から下る川の水の方が効能あらたかではないかと思ってしまう。
最近、夕張のハコもの行政の負がクローズアップされているが、雨後の竹の子のごとく登場した公共温泉が抱えている問題も共通点が多くこれから綻びが出てきそうである。
昨日、埼玉の公営プールで女児が排水溝に流され亡くなったが、管理体制のずさんさは今回の浦河の事件と共通するファクターをかんじた。

北海道の温泉 源泉・かけ流しの湯
北海道の温泉 源泉・かけ流しの湯 本多 政史

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