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津軽海峡フェリーがドッグルームやジャグジー付きの中古改造船を青函航路に投入

津軽海峡フェリー(函館市港町3、関根二夫社長)は28日、函館―青森航路で国内初となる犬専用のバルコニーを備えた新船「ブルードルフィン」(約7000㌧)を導入すると発表した。7月17日からの運航開始に向け、道運輸局に認可を申請。青函圏の活性化や本州からの観光客の入り込み増が期待される。(4/29付 函館新聞

津軽海峡フェリーが新船導入と訊いて一瞬驚いた。というのも、あのナッチャン2隻の売却が決まっていない段階で新造船はないと思ったが、記事を読むと1994年建造で、「びなす」と同タイプのものらしい。
ブルードルフィンは海外で就航していたものらしいが、国内フェリーで建造後16年はかなり経年している。最大の特徴はドッグルームを設けたことで、デッキを活用した「ドッグラン」も可能と云う(念のために船の修理のドックではなくペット用である)。
また、客室も個室を増やし、ドッグルームの他、赤ちゃんルーム、女性専用ルーム、さらにはジャグジー付きのプレミア個室を設けるなどデラックス化しており、中距離航路では異例である。
津軽海峡フェリーでは”カジュアル クルーズ”を同社の新たな戦略に置いている。その第一弾が「ブルードルフィン」ということらしいが、この戦略、疑問も残る。
まず、就航する青函航路の所要時間は3時間40分である。この程度の航路にジャグジーを備えたような豪華客室は必要であろうか?個室はコンフォート、ファースト、スイーツ、プレミアと4タイプもある(定員では全体の1割程度)が、ドッグルームを含めて需要に関してはわからない。
東北新幹線の青森延伸を見据えた営業戦略かもしれないが、もし青函接続を考えるなら豪華さよりも、速達性が重要ではないか。3時間40分という所用時間は青函連絡船時代と変わず、ターゲットが不透明である。時間に余裕があるシニア層や家族連れを取り込もうと考えているのかもしれないがその辺りの市場調査はしっかり行なったのであろうか。
現在、休航中のナッチャンは本来、カジュアル・クルーズと速達性を目的に就航させたものではないか。
カジュアル・クルーズというコピーはナッチャンに似合うものだ。ブルードルフィンはニュース性はあるが、付加価値部分の発想がズレていると思う。今回の新船は、同社が撤退をした長距離航路には最適だが青函航路に投入をしてもあまり意味がない。ナッチャン就航時もそうであったが、津軽海峡フェリー(リベラ)は需要を読めていないような気がする。
ナッチャン1隻でも、青函航路に復活させた方が遥かに可能性があると思うが、改造した中古船を投入せざるを得ない事情があるからであろう。津軽海峡Fの動向は気になっていたが、よい方向へ向かうことを期待する。
【参考】この件に関する津軽海峡フェリープレスリリース
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