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「R25」文化と情報

以前、この欄で「北海道発じゃらん」が「週刊P」誌よりも実売部数が多いという話を書いた(確証はないが)。最近好調なリクルート社であるが、同社が首都圏で発行するフリーペーパー「R25」というものをご存知であろうか。
駅やコンビニ、何と書店でも配布しているが、毎週木曜の発行日になるとあっという間になくなってしまう。電車のなかで学生、ビジネスマン読んでいる雑誌を見るとこの無料の「R25」がいちばん目立つのだ。
それもそのはずで都内だけで80万部発行しているらしい。今、雑誌のなかでこれほど出ているものはない。書店にこれだけを取りに来る人も多く、複雑な気分だ。

R25とは「18禁」ならぬ「25禁」の意味で、25~30歳くらいの男性ビジネスパーソンをターゲットにしている。内容的には立派な週刊誌であり、「SPA」あたりとはモロに読者層が被ってしまう。
雑誌本体は薄く、記事は800字以内と短めにつくってある。これは読者層をリサーチしたところ長文を読むのが苦手な世代で、意識的にボリュームを落としたらしい。まあ読み捨てのお気軽本だ。
R25を読んでいる人々を見てかんじることは皆、同じ話題を読んで何が楽しいかということだ。
多分、R25の読者は週刊誌は買わないであろう。私の時代は人よりも「情報通」(物知り)になろうといろいろな週刊誌を買ったが、R25は車内で携帯で遊ぶのと同じお気軽感覚で読んでいる。
週刊誌はインターネットの出現以降、行き場がなくなってしまい、このままでは一部を除いて雑誌文化は滅びるであろう。

ネットの普及につれて情報はタダというのが現代の常識になってしまったかんじがする。
R25やクーポン付きタウン誌である「ホットペッパー」などのフリペが維持できるのは広告収入があるからである。
ネットの世界でも広告収入により、情報を無料で提供できるわけだが、今後、フリペはますます増殖してゆくであろう。地方ではこれまではタウン情報(クーポンなど)、求人、不動産などが主であったが、札幌クラスの都市ならばR25のような媒体も近々に登場しそうだ。
そこで割を食うのが新聞やタウン誌であるが、既に廃刊や休刊になっているものも多い。
「WALKER」や「じゃらん」のような中央発のタウン雑誌が登場し、さらに無料化が進めば市場はない。当初、地域発ではじまったグルメクーポン誌などもリクルートの参入や<グルナビなどにより、ローカル系は苦しくなっている。それでなくても情報は携帯で用が足りている。
情報の無料化と全国均一化は人々にどういう影響を及ぼすのであろうか?

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