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星野哲郎先生と北海道 そして私的な思い出

先日85才で亡くなられた作詞家・星野哲郎先生の追悼番組が昨日NHKで放映された(総合では1時間 BSでは1時間半で別構成)。代表作を挙げろと云われても多すぎて困ってしまうが、管理人は「365歩のマーチ」が好きである。元気がない時、スランプの時などはいつのまにかこの歌詞を口ずさんで歩いている。シンプルだが、まさに人生の応援歌だと思う。また、美空ひばりの「みだれ髪」は氏の集大成といってよいのではないか。

 

北島三郎の「函館の女」、「風雪ながれ旅」はまさに真骨頂、「函館」からは連絡船が目に浮かび、北海道上陸の高揚感が伝わってくる。さらに「風雪」の♪あいやー あいや 留萌 滝川 稚内♪などは単なる語呂合わせではなく、地名からリアリティをかんじる。多分、星野先生は真冬に同所を訪れたのではないか。

星野先生は北海道が大好きであったらしい。「好きですサッポロ」など多くの作品で組んだ作曲家の中川博之先生から直接聞いた話だ。この中川先生も北海道が大好きなのだが、何でこんな話を知っているかと云うと、数年前に中川先生のパーティにとある縁で行ったことがある。「ラブユー東京」や「さそり座の女」など60~70年代ムード歌謡の巨匠だが、管理人は昭和歌謡・特にこのジャンルが好きで、そのあたりで意気投合して二次会へ繰り出し、星野先生の話を聞いた。

実は星野先生とはその前、1984年に六本木で飲んだことがあるのだ。管理人は大学4年生、ちょうど就職祝いでミニクラブのような店に連れていかれたが、隣の席で星野先生がひとりで飲んでおられた。かなり出来上がっており、ピアノの生演奏で唄う客にいろいろ口を出していたが、プライベートでも素人の歌が気になっていたのであろうか。

そのうち、こちらにも番がまわってきて、たしか「ラブユー東京」かロスプリモスの他の歌を唄ったと思うが、星野先生から生意気な小僧のようなことを散々言われた。管理人の世代でこういう曲が好きだというのは気に入ったということで、席に呼ばれて乾杯をした。口うるさい酔っ払いのオジサンだったが、それから身近に感じるようになり、氏の作品を注目するようになった。シャイで口が少し悪く、酒場をこよなく愛する詩人といった印象であったが、憧れのタイプでもあった。

詞の本当の意味、深さなどは若い時はわからない。今回、亡くなってあらためて聴いてみると海への思いなどその詞から氏の生き様が見えてくる気がする。硬から軟なものまで何でもOKの職人気質の方であるが、基本は人生の応援歌である。「365歩のマーチ」などはあまりにも、シンプルな内容だがこういう詞を書ける人はいないと思う。リアリティがある。

先生の晩年の作品「ラ・サッポロ」をyoutubeから貼り付けた。赤平の炭鉱出身のコーラスグループ・アローナイツの曲だが、星野先生が北海道を愛されていることがよくわかるロマンチックでせつない歌詞だ。無名曲だが紹介する。

 

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