*

札幌グランドホテルが建て替え、こちらも外国人&富裕層向けへシフト

'03.12北海道 096                                                                本館客室から道庁をのぞむ

札幌グランドホテルや旭川グランドホテルを運営するグランビスタホテル&リゾート(東京、佐々木成人社長)は2日、2015年度にも約100億円を投じて札幌グランド本館の建て替え工事を開始する方針を明らかにした。また、同年度にも本社を札幌に移すことを検討している。 (2/2付 道新)

札幌グランドホテルは1934年(昭和9年)開業。66年建設の本館をはじめ、別館、東館の3棟があり、合計客室数は561室。2009年度の売上高は約53億円。

設備投資は富裕層向けに高級化を図るのが主なねらい。本館(163室)は解体した上で建て替え、耐震性を向上させる方針。標準的な22~25平方メートルのダブルルームを2倍近くの広さにする。18年度のオープンを目指す。これに先立ち13年度から3年計画で東館(302室)の客室を改装。2部屋を連結して1部屋にするなど、全体の客室数を300程度に減らす考えだ。

 

札幌グランドホテルは市内でも最老舗のホテルだ。石炭で栄華を極めた「北炭」(のちの三井観光開発)が北の迎賓館としてつくったホテルであるが、建物は老朽化、市内のホテルも過剰状態だ。親会社であった三井観光開発に代わり、投資ファンドの大和証券エスエムビーシープリンシパル・インベストメントが筆頭株主となり、グランビスタが経営に。ホテルの雰囲気も同グループの札幌パークホテルとともに随分と変わってしまい管理人は少々がっかりしていた。

今回の建て替えでは、商業施設のほか、医療検診や治療を目的に来日する外国人客を見込み、医療モールの誘致を想定しているという(国が医療滞在ビザ発給をはじめる)。広い客室とあわせ、ターゲットは外国人観光客や富裕層であり、団体依存から個人客へシフトをした格好だ。

札幌駅周辺には2014年に帝国ホテル進出が噂されており、これまで札幌にはなかった富裕層向けの豪華ホテルになるという(このニュースに関するブログはこちら)。今年3月には札幌駅と大通を結ぶ地下道が完成するので、グランドはその恩恵を受けることができる。先週、管理人が宿泊をした京王プラザホテルも少しずつ客室の改造を進め、差別化をはかっているが、グランドももはやそのブランドに胡坐をかいていられない時代である。

札幌滞在中、グランドホテルはネットエージェントサイトで週末を含めシングル4,800円で出ていた。以前では考えられない料金である。空いているなら埋めてしまって飲食で稼ごうということかもしれないがこれではブランドの失墜である。

今後、国内人口の減少により、ホテル業界は海外依存が益々高まる。しかし、日本人客の評価が高くないことには空洞化してしまうことを恐れる(札幌はニセコではない)。現在の顧客も高齢化しており、いかに新陳代謝をはかることができるか。老舗シティホテルに共通するテーマでもある。

 - すべての記事一覧, ホテル・やど関連