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函館港を基点に“飛んでクルーズ”の太平洋版を計画、太平洋沿岸航路の充実に期待

’10.09Hokkaido2 072  写真は「飛鳥Ⅱ」と新日本海フェリー「らいらっく」(小樽港 昨年9月)

函館、室蘭、苫小牧、釧路の太平洋側の4港が、クルーズ客船の誘致に向けて連携に乗り出している。1月下旬に函館側の呼びかけで4港の港湾関係者を集めた初会合を開催。道内の周遊で定番人気の小樽発着の日本海回りツアー「飛んでクルーズ」に対抗できるルート開発を目指し、連携して営業や受け入れ体制の充実を図る。

飛んでクルーズ」とは、国内初の空路と海路のフライ&クルーズプランで、出港地の小樽までは航空機を利用、小樽港から利尻・礼文・網走・知床などを周遊し、小樽へ戻るコースが一般的だ。北海道の港を起点とした将来の定期・定点クルーズを目指す目的で、北海道運輸局がサポートするかたちで2006年スタートした。JTBと商船三井客船が共同企画し、「にっぽん丸」を使用している。

往復飛行機利用のため、時間と費用の節約になり、4泊5日で15万円程度というお手軽価格のクルージングとなっている。時間と費用だけではなく、船内もカジュアル服でOKだ。毎年、人気が上昇し、8,9月のツアーは満席が続いていると云う。

今回、函館港が誘致に動き出したが、「飛鳥Ⅱ」、「にっぽん丸」などの豪華客船誘致の動きは道内各地にある。函館以外にも連携に参加した室蘭・苫小牧・釧路も積極的に活動をしているが、太平洋側の場合、寄港地が一ヶ所の場合が多く、4港で連携を取ることで「飛んでクルーズ」の太平洋版を目指すという。

太平洋側の4港は定期航路のフェリー便が大幅に減っている。室蘭港と釧路港を発着する便はすでになく、函館港や苫小牧港もフェリー会社のリストラ策により、かなりの減便となっている。また、函館は国際的な観光港湾都市にも関わらずクルーズ実績に乏しい。このあたりもクルーズ客船誘致の動きと関連があるであろう。

青函連絡船が出来る前の大昔の話だが、道東方面へは函館から客船が出ていたという(石川啄木はその船に乗った)。函館空港(函館港)と釧路空港(釧路港)を起点として、途中、室蘭や苫小牧、広尾などに寄港するクルーズがあってもいいかと思う。また、「飛んでクルーズ」の鉄道版として、東北新幹線利用で青森港を発着地にしてもよい。

管理人は釧路港に「飛鳥Ⅱ」が停泊している時に2度現地を訪れているが、想像以上に経済効果があると聞いた。宿泊は船内でも飲食や土産代の単価が高く、現地に前後泊をしてもらえれば相当の金額となる。なにより客船の乗客は服装もきれいなので、釧路の町が華やいで見えたものだ。

函館は客船クルーズの発着地としては最高の素因を持っている。港町=函館なのだから、豪華客船の町として売り出すのも新たな観光施策ではないか。また、室蘭・苫小牧も背後に登別や洞爺・支笏湖などを控えており、釧路も周辺の観光資源に恵まれた魅力的な港町だ。太平洋沿岸の周遊クルーズ開拓に期待をしたい。

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