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花畑牧場が土産物屋卸しに方向転換、「道内限定」のルールを破った当然の帰結だ

花畑牧場(中札内村・田中義剛社長)は直営店中心の販売方式を転換し、土産物やコンビニエンスなど小売店への卸売りに軸足を移す。直営店の新規出店を凍結し、東京都内の直営店は閉鎖する。道内の空港や駅にある約300の土産物店に販売網を広げ、土産菓子市場の10%のシェア獲得を目指す。(3/4付 日経新聞北海道版)

花畑牧場が大幅な方向転換をした。全国へ進出をした直営ショップをたたみ、お土産店での販売にシフトする。まず、北海道キヨスクと4月から業務契約を結び札幌駅構内などで販売、キヨスク限定のPB商品も販売するという。今後、道内各地の約300の土産物店とも直接取引し、店頭販売に比重を移す。そのため4月には芽室町内に物流センターを開設し、販売網の拡大をはかるという。

また、直営店は一定の役割を終えたということで、3月末で札幌駅アピア店、六本木店を閉鎖。中札内と札幌市内、新千歳空港店を旗艦店として継続する。今年度は道内土産菓子で年間約30億円の売上げを見込み、「市場シェアで大手ブランドに肩を並べる10%獲得を目指す」(田中社長)。会社全体で年間100億円の売上げ高を維持してゆく。

昨年2月の拙ブログで「道内限定販売」のルールを破った花畑牧場、これは決定的なミスマーケティングだ」だと書かせて貰った。

おもな内容は、『これまで道内スイーツは「道内限定発売」が常識であった。事実、「白い恋人」の石屋製菓は道内ではどこでも売っているが、道外では百貨店などの物産展でしか販売をしない。六花亭やロイズも同様であるが、さらに道内でも地域限定商品があり、道外ではスポット的に流通されることがあっても、適度な飢餓感を感じるレベルに出荷調整をしており、六花亭に代表される道内のトップスイーツメーカーは優れたマーケティング力を持っている。また、観光客だけではなく、地域の人たちにも愛されており、根付いていると云える。それに対して、花畑牧場は道内外で多店舗多商品展開をした。これでは商品の希少価値がなくなり、賃料などで首が絞められるだろう』(抜粋)。

花畑牧場は、「白い恋人」のようないち北海道土産銘菓を目指したのではなく、北海道ブランドを活用した生産販売&外食総合フードビジネスを目論んでいたと思う。ありそうでなかったジャンルであるが、やはり無理があった。ピーク時に約8割を占めた生キャラメルは現在、1割程度までに落ち込んでいる。設備投資した工場や人員はどうなってしまったのであろう。

花畑はビジネスモデル自体に無理があったと思う。今回、あらためて土産物店販売にシフトをするというが今さらの感である。新聞記事によると問屋を通さないで直接店舗に販売するようである。「中抜き」であるが、これも異例の業態である。問屋を通さないことで利益を出そうということであろうが、かなり難しいやり方である。

消費者が求めているのは革命的な流通モデルではない。北海道を代表する菓子として恥じない商品づくりである。当たり前の基本だけは忘れないでいただきたい。

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