観光向けの市内循環バス 左「ぶらりサッポロ観光バス」 右「Sapporo Walk」号
札幌市内の企業・商工団体などが、市内の観光名所を循環する無料バスの運行を目指し、22日に協議会を発足させた。来年6月に10日間、試験運行する。東日本大震災で遠のいた外国人観光客を呼び戻すとともに、市民にも札幌の魅力を改めて発掘してもらうのが狙いだ。(11/23付 毎日新聞大盛り北海道)
協議会は市内の会社役員らで構成する「北海道おもてなし委員会」や石屋製菓、商業施設「ススキノラフィラ」、スキー場運営会社「札幌ばんけい」、サッポロビールなど9団体・社で構成し、札幌商工会議所が後援する。
札幌ばんけいの所有バスを活用。札幌・ススキノのラフィラをスタートし、円山動物園、ばんけいスキー場、石屋製菓「白い恋人パーク」、市中央卸売市場など7カ所を巡る。観光客だけでなく市民も利用可能。午前10時~午後3時に、30分に1本の運行を予定し、試験運行で問題がなければ恒常的な運行も検討する。
これまで、都内では丸の内や日本橋、お台場などで企業スポンサーを募る形態で無料バスが運行されている。札幌市内での観光向け無料バスの運行は初めてであると思うが、市内循環散策バスとしては何コースか存在している。
サッポロファクトリー開業と共に運行を開始した「Sapporo Walk」号は、時計台、ファクトリー、サッポロビール園を循環している。また、札幌都心・郊外の北海道神宮、大倉山ジャンプ競技場、円山動物園、道立近代美術館、札幌市資料館などを循環する「さっぽろ散策バス」やJR札幌駅から北海道大学前、北海道庁前、道立近代美術館、円山動物園、大倉山競技場をボンネットバスで循環する「ぶらりサッポロ観光バス」などがある。
「北海道おもてなし委員会」が運行する無料バスは、会員企業が運営する施設をおもに巡回するが、内容を見ると外国人観光客をターゲットにしているようだ。
市内には散策バスや定期観光バスがフォローをしていない観光スポットはけっこうある。たとえば、旭山公園や宮の森方面(彫刻美術館やシャンツェなど)へは中心部からのバス便がない(円山公園駅からのバス便はあり)。また、無料バスを担当するばんけいバスのエリア内には夜景で有名な幌見峠があるがここは観光タクシーもモデルコースになっているだけで公共交通では行けない。
大倉山シャンツェも「ぶらりサッポロ観光バス」が出来る前はバス便がなく、市内を代表する観光地としてはお粗末であった。現在でもジャンプ競技が開催される日に運行されるシャトルバスは円山公園からであり、ジャンプ観戦者には観光客が多いので不便である。
広域となり、一部定期観光バスのコースにもなっているが、モエレ沼公園や札幌芸術の森へ行く市内中心部からの乗合バスも季節運行や極端に本数が少なく、利便性が悪い。モエレ沼は管理人がもっとも見てもらいたい札幌の観光スポットであるが、まだまだフォローすべき場所は多そうである。
管理人様、いつも興味深く拝読しております。
ご存知と思いますが、旭山公園などにも路線バスはあります。
但し、これらが最寄地下鉄駅始発である点が問題です。
市内バスは地下鉄の最寄駅に短絡させる札幌市の交通方針を、交通局はほぼ忠実に貫いてきました。が、真駒内のような例外は別として、地下鉄とバスの乗継ぎは長距離歩かされ上下移動も強いる不便な構造になっています。
都市観光でも、多少時間がかかっても乗換えなしで行けるバスの重要性はますます高まると確信しています。
幸い、市営バスは民営3社に全面移譲され、直後から2社は札幌市の交通方針に反し、都心約30分圏内を中心に札幌駅などへの直通バスを相次ぎ開設、一部は増便されています。
旭山公園や宮ノ森も、既存路線の統合で都心からの直通便の設定は可能と思われ、バス事業者の更なる一歩を期待したいと思います。
なお、モエレ沼公園にはバスセンターから、芸術の森入口には札幌ターミナルから直通の路線バスがあります。
運転日限定だったり、便数が少なかったり、そもそもバスセンターは都心かという問題はありますが…。
旅する日々さん、コメントありがとうございます。
札幌市中心部からの観光アクセスが悪かったのは地下鉄と市営バスの関係があったのですね。以前は大倉山競技場へ行くバスはありませんでした。今は散策バスがありますが、観光客が多く訪れるジャンプ大会開催日は円山公園からのシャトルバスなので不便です。
民営化されて路線も増え自由度も増しましたが、旭山公園の例のようにまだまだ改善の余地ありです。
モエレ沼と芸術の森に関しては管理人の認識不足でした。札幌駅かターミナルから芸術の森へ直通するバスは廃止されたと思っていました。また、モエレ直通に関しては知りませんでした。
バスセンターは何とかしてほしいですね。管理人は北口ターミナルを活用すべきと思っています。