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【観光ミシュラン】北海道遺産を行く その2  産業遺産 赤平市住友炭鉱跡を行く (10/2取材) 

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前回からこのコーナーでは「北海道遺産」について掲載をしています。
今回は北海道を代表する産業遺産である炭鉱遺産を紹介します。道内の代表産業であり、各地にあった炭鉱ですが、空知地区には炭鉱が集中していました。今回紹介する赤平をはじめ夕張、三笠、美唄、芦別など遺産に認定されているところが数多くあります。
これまで空知の炭鉱施設はいくつか訪れています。1989年頃から大夕張、本夕張、真谷地、三笠、幌内、万字、美唄、上砂川歌志内などを見てきました。
1990年代のあたま頃までは実際に操業をしていた施設もあり、炭鉱住宅(炭住)や炭鉱まで足を延ばしていた鉄道の廃線跡など名残をとどめていました。
その間、炭鉱施設跡に対する認識にも変化が起こり、保存の意義や存在価値などが次第に高まってきたような気がします。21世紀に入ると旧施設はさすがに施設は色褪せてきて、今後が心配になりましたが、ナショナル・トラストの活動や鉄道の廃線ブームなどが起こり、見直されるようになって今に至っています。
今回訪れた赤平・住友は初めての訪問です。赤平駅の裏側に施設が集中しており、公共交通と徒歩でまわれるのは魅力です。これまで訪ねた炭鉱施設と違った点は「北海道遺産」ができたことで炭鉱跡が整備され、観光地化された点です。
赤平の炭鉱跡は「空知の炭鉱関連施設」のひとつとして認定されています。赤平駅は炭鉱全盛期を彷彿とさせる広いヤード跡(操車場、側線)があります。駅舎は地域センターを兼務した近代的な施設に変わっていますが、ホームへ出ると777段の階段を作ったズリ山が目の前に見えます。ズリ山とは鉱坑内から出る石を積み上げた山のことで、ズリ山階段としては長崎県世知原町の555階段を抜いて、日本一の階段です。
当日は雨のためズリ山は登れませんでしたが、東洋一といわれた選炭場の跡はきれいな公園に整備されていました。石炭で踏み固められた道がコールタール状になっており、スエードの靴がボロボロになってしまいましたが、そんなところにここがかって炭鉱であったことがリアルに伝わってきます。
ズリ山から数分行くと住友赤平炭鉱立坑櫓があります。赤平市の中心部に近く、「ネオンのともる立坑」といわれた炭都・赤平の象徴的な存在だったらしく写真で何度か見たことがあります。
閉山が比較的最近(1994年)であったこともあり、これまで見た一連の炭鉱施設のなかでは新しくかんじます。櫓の上に輝く住友マークが当時を偲ばせており、線路を挟んで反対側、赤平の中心街からもランドマークように見ることができました。
雨模様のため、あまり歩くことができなかったのは残念です。しかし、こういった場所には雨が似合っている気がしました。以前、英会話の先生であったスコットランド人が出身地の近くに炭鉱が多く、それらの印象を「gloomy」という言葉で表していました。直訳すれば陰うつとか暗いといった意味ですが、それは単にアンダーな場所ということだけではなく、もっと深い意味をこめて言っていた記憶があります。
住友赤平は最近まで採掘をしており、今でも事務所などがあるせいか、これまで訪れた炭鉱施設と比較すると「gloomy」というかんじではありません。
しかし、びしょ濡れの服と、雨と石炭で変色をした靴を拭いている時、やはり「gloomy」という言葉が似合っている気がしました。
また、炭鉱施設だけではなく、かなり寂れた市街地(中心街)もなかなか味がありました。
■関連資料
北海道遺産 http://www.hokkaidoisan.org/
空知・産業遺産と観光
http://www.sorachi.pref.hokkaido.jp/so-tssak/html/index.html

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