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渋谷-函館を結ぶ高速バス&フェリーきっぷが登場

国際興業(東京)は7月1日から、東京・渋谷―函館間を高速バスとフェリーで約15時間でつなぐ「渋谷・函館きっぷ」を発売した。
同21日から運行を開始し、片道料金が大人1人1万500円と割安で、学生割引も設定。東京―青森間で高速バスを運行し、フェリーに接続させるプランは、今月に入って青森のバス会社も参入を表明している。
前々号のメルマガ(NO.34)で「北海道は若者の旅誘致を」というタイトルで若年層が気軽に北海道旅行へ行けるようにオピニオンを書いた。
特に割引きっぷの充実について触れたが、これからのシーズン夏休み、「青春18きっぷ」や「東日本&北海道フリーパス」などJRの鈍行パス以外これといったものがなく、今回の「渋谷・函館きっぷ」の登場は北海道を目指す若年層旅行者にとって朗報といえる。
これまでの首都圏と北海道をバスとフェリーで結ぶ計画はあった。
高速バスが全国へ拡大した1991年頃、相模鉄道(横浜)が夏季に横浜-札幌間にバス車両をフェリーに載せるかたちで走らせたことがあるが、あくまでも実験レベルのものであった。
その後、そうした動きは無かったが、国際興業では東京-青森線の乗車記録などから、函館、北斗両市、七飯町などの利用者も多いことがわかり、東日本フェリーと連動させたプランの検討を進めていた。
「渋谷・函館きっぷ」の発売に先立ち、渋谷―青森間の夜行高速バスには、より快適さを追求するため、新たなバス1台(購入費5000万円以上)を導入。席数は現行のバスと同じ29席だが、シートは通常の横幅より2割ほど広い50センチとゆったりして国内最高級クラスの車両を投入する。
もともと東京-青森線は高速バスが全国へ広がったきっかけにもなっているドル箱路線で弘前線では国内唯一の横2列の「スーパーシート」を導入している。
運行時刻は函館行きの場合、渋谷を21時25分に出発、青森フェリーターミナルには7時53分に到着、9時10分発の東日本フェリーに乗船し、函館フェリーターミナルには13時到着というダイヤだ。
所要時間約15時間35分、ちなみに上野から函館まで北斗星を利用すると所要時間11時間43分、B寝台利用で23,180円である。
フェリー乗り継ぎになるため、欠航、遅れなど定時運行が問題となるが当日の最終便フェリーまで利用が可能である。
高速バスはすっかり市民権を得たが、赤字路線も多く、走らせれば地方バス会社にとってドル箱・救世主という時代は終わった。路線の淘汰も進み、最近はすき間的なところでしか市場が残されていなか
った。また、主催旅行型のツアーバスの人気もアタマが痛いところである。
フェリー会社もまた、「渋谷・函館きっぷ」を担当する東日本フェリーが一度倒産したように航路の撤退縮小が相次ぎ苦戦が続いている業界である。
そういう意味において今回のような業態を越えた新しいのサービスの登場が現状打破のきっかけづくりとなるとよいが。
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