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アフィリエイト料を宿側に負担をさせるブラック企業の楽天トラベル

楽天トラベルが「楽天アフィリエイト」を来年1月から本格導入し、全費用を契約宿泊施設の負担とするとしたことに、旅館業界で反発の動きが強まっている。(10/26付 観光経済新聞

「楽天アフィリエイト」の会員は180万人いるというが、彼らのwebサイトやブログ経由で宿泊予約が成立した場合、アフェリエイト料(成果報酬型広告料)の1%を宿泊施設側が支払い、さらにシステム使用料の0.3%も負担するというもの。現在は楽天トラベルが負担しているが、来年1月の本格導入で計1.3%を宿泊施設側が支払うということになる。

これは明らかにおかしくないか。

本来であればこれは楽天側の販促費であり、エージェント側が負担をすべきものである。また、加盟宿泊施設の意思に関係なく、半ば強制的に徴収されるものであり、有無を言わせない楽天側の一方的なやり方である。

この一件で思い出したのが、一昨年のじゃらんnetフェースブック問題である。拙ブログでも紹介したが、加盟宿泊施設のフェースブックをじゃらん側が一方的に立ち上げ、予約はすべてじゃらん経由としたため、旅館組合などから吊るし上げを喰らい、最終的には中止したというものだ。じゃらんはこれ以外にも手数料の値上げなどでトラブルを起こしており、異業種から参入をしたネット系旅行会社はやりたい放題といったところだ。

ネット予約サイトは日立造船の「旅の窓口」から爆発的に広がったが、当初は既存の旅行会社よりも安い宿泊料金や手数料、ネットならではのバーゲン的な商品などその利便性と値ごろ感であっという間に市民権を得た。ところがリーディング・カンパニーであった旅の窓口が楽天へ売却をした頃から市場の様子は変わってきた。それまでのお得感は影を潜め、利便性と合理性、利用者を無視した囲い込みが進んでいった。

業界は淘汰されたが、結果、残ったネット系予約サイトは「一休.com」を除けば、楽天とじゃらんの寡占状態である。外資系や大手旅行会社、IT企業なども参入をしているが、両者の後塵を拝している。ちなみに温泉旅館などの予約サイトである「ゆこゆこネット」はリクルートが運営をしており、手数料が25%ぐらいするという話であり、リアル系より遥かに高い。

どうもホテル旅館業界はネット系旅行会社に足元を見られている気がする。昔はJTBや近ツーなどの大手リアル旅行会社にぶら下がっていたが、ネット系の登場により少しは体質が変わるかと思った。しかしながらリアルがネットに変化しただけであり、その依存本質は変わっていないようである。既存のリアル旅行会社もせこいが、同じ業界、共存共栄という考えがあるのでまだタチはよい。

宿泊施設側はたたかれ過ぎであり、なめられていると思う。どうしてそうまでしてネット系旅行会社に協力をしなくてはいけないのか。日本旅館協会日本ホテル協会がその気なればネット系には負けないキラーコンテンツを作れるはずである。あくまでも束ねている団体であり、利害関係もあるかもしれないが、多くが零細企業である旅館の体力は持たず、最後は利用者が損をしてしまう。

だいたい楽天のアフェリエート料自体が安く、どこまで儲ければ気が済むのであろうか。

宿泊施設側はネット系旅行会社には強く出る時期が来ているのではないか。たとえば自前サイトや組合サイトなどを最安値か特典を付け、ネット予約サイトはそれ以下の条件で提供するような取り決めをしてもいいのではないか。代表する2社を絞めないと宿も利用者も痛い目に遭う。

余談だが、楽天イーグルス本拠地のクリネックススタジアム宮城を見ているとウンザリする。あの見苦しいまでの球場広告の多さ、あれだけ数が多いと効果も薄れる。何度もNPBから球場を改装し、キャパを増やすように言われていながら放置。結局、優勝をしてしまい揺れる櫓の仮説スタンドを作ったが、まあその程度のブラック企業である。楽天は。

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