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入込み数が激減の知床、世界遺産登録の意味は

世界遺産登録3年目を迎えた知床の観光客が激減していると7/25付けの東京新聞が伝えている。斜里町の今年1月から6月の入込み数は、約41万人で昨年同期より16%減少、羅臼町も4月から6月の入込みは、前年比2%減の13万5千人と共に苦戦をしている。
この現象、どうみるか。管理人は知床の観光客数減少の理由について考えてみた。
①知床は世界遺産登録前からメジャーな観光地であり、40年近い観光地としての歴史がある。登録前に既に行った人も多く、成熟型の観光地ともいえる。
②環境保護政策のため、立ち入りに制約が多い。一般で入場できるところが限れており、マンネリ化している。
③体験型観光といっても上記②のような理由でワンパターンであり、物見遊山型の観光から抜け出していない。
④魅力的な宿が少ない。大型ホテルが多く(特にウトロ)、リピーターが育ちにくい環境がある。
知床は、世界遺産登録前にほぼ観光開発と保護が終わっており、登録は遅きに逸した面もある。遺産登録がされるまであまり認知されていなかった屋久島は、93年の登録後、今でも観光客が増え続けている。登録後、観光受入れ態勢が進み、進行形のかたちで観光客が増えてゆく。
先日、登録された石見銀山もごくごく僅かしか調査・開発がされていないので、今後、大いに人気が出る素地がある。
そう考えると知床は、遺産登録の観光面での恩恵は少ないかもしれない。今後、いかにリピーターづくりができるか。知床は訪れることができる場所は限られている。それ以外で頑張れる部分、たとえば魅力ある宿泊施設を増やすことなどが重要ではないか。屋久島では滞在型のホテルがいくつかできているが、このあたりも弱い部分である。
知床観光の課題は、北海道観光全体の課題ともいえる。体験型や滞在型がいくら叫ばれても、実際は物見遊山型から抜け出せていない。この部分の改善は、容易ではないが、変わらなくていけない。

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