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流氷初日を迎え冬季観光を考える

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網走港から見た流氷(2002年撮影)
19日に流氷初日を観測した。海上保安部の「流氷速報」を見ても紋別・佐呂間湖方面に接岸しそうであり、今年は例年になく早い訪れとなった。
タイミングよく紋別と網走の二つの流氷観光砕氷船が20日から今季の運航を開始した。紋別ではハス葉氷が見られ、観光客らが流氷クルーズを楽しんだ。運行初日から流氷を体験できるのは最近にないことではないか。
管理人は1990年に「ガリンコ号」(紋別)、1995年に「おーろら」(網走) に乗船しているが、2度とも運よく流氷航海を体験できた。その後も何度か冬の道東で流氷を見ているが、それが目的ではなく、通りがかりで見たというレベルである。
流氷観光の形態は基本的に10数年変わっていない。道外客はおもに女満別空港をベースに観光バスで紋別や網走へ、宿泊は網走、ウトロ、川湯温泉、阿寒湖など。個人客には、流氷見学や冬の観光用に「ひがし北海道エクスプレスバス」が数ルート運行され、普段は不便なオホーツク地区でも公共交通機関で効率的に回れるようにしている。
また、JR北海道釧路支社では釧網線を中心に、釧路湿原を走るSL「冬の湿原号」や網走-斜里間にはトロッコ列車「流氷ノロッコ号」が運行され、定期観光バスや貸切バスにも観光コースとして組み込まれ人気を呼んでいる。
しかしながら、この数年流氷船の乗船客が減っているという。世界遺産効果も僅か1年で終わり、ジリ貧傾向である。「さっぽろ雪まつり」同様、こちらでもアジア人観光客頼みのようで呼び込みに必死である。
国内観光客が減っている理由はいくつかあるが、やはり流氷観光のマンネリが大きいと思う。雪まつりもそうだが、2度も高いお金をかけて行きたいものではないのではないか。典型的な周遊型北海道旅行の一環に流氷観光がある。
管理人は流氷船に2度乗っているが、3度目は今のままだとないであろう。恐ろしく寒く(当たり前だが)、運賃も高く、団体客ばかりで落ち着かず、物見遊山の観光はだくさんだ。
最近では観光客があまり来ない根室方面が気に入り、冬季の風連湖や春国岱などを毎年訪れている。根室半島オホーツク側からノサップ岬をまわり太平洋側へ流氷が音を立てて流れ込むダイナミックな光景、また、多くの野鳥や野生動物など静寂のなかで過す時間は素晴らしく、自分だけの世界を持つことができる。
現在の流氷観光は、おもにツアーなら流氷船乗船-周辺観光地訪問-温泉宿泊-買い物というパターンが続いているが、冬の道東は流氷だけではない。最近は宿のレベルも上がっており、体験型ツアーも増えている。
今年からは根室・釧路でバードウオッチングに特化した祭り・イベントなども行われるなど地域固有の魅力を活かした冬の楽しみ方は少しずつだが登場してきている。
流氷観光や「さっぽろ雪まつり」など2月にかけて本格的な冬季観光シーズンを迎えるが、国内観光客に冬の北海道の魅力をステレオ型ではなく、新しく、斬新な視点で伝えてもらいたいと思う。

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