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ツアーバスに安全協議会が設立

格安の料金で人気が高まっている「ツアーバス」の業界が、安全性向上のための協議会を9月に立ち上げることを決めた。バス会社だけでなく、旅行会社や販売会社も加わり、業種横断的に連携する初めての試み。国土交通省も「行政との連携もしやすくなる」と期待している。 (6/23朝日新聞

ツアーバスの問題点についてはこれまで何度か触れてきた。特に安全性よりも安さを重視・旅行会社が無理な日程の運行をバス会社に要請・統一的な安全基準の不備などといった安全面の問題。また、ツアーバスの登場で大ダメージを被っている既存の路線認可高速バスとの調整など課題が大きい。
昨年1月のあずみの観光バスのスキーツアー事故でこの問題がクローズアップされ、昨年5月にNHKで放映されたツアーバス業界の実態を描いたドキュメントは大きな反響を呼び、ツアーバスはダーティなイメージが出来上がったが、安さと快適な車両の導入、口コミなどで売り上げは伸ばしている。
今回はNHKにも登場した最大手「ウィラー・トラベル」や「オリオンツアー」、インターネットでチケットを販売している「楽天バスサービス」など全国の約50社が加盟するとみられ、立ち上げ後は安全の調査や研究、研修、情報交換などを行う。朝日新聞によると「低価格競争に躍起で安全がおろそかにされている」との批判を一掃したい考えとある。
先週、バス会社向けの予約システムを販売している会社のセミナーに出席したが、その席でもツアーバス対策が大きな議題となっていた。正規の路線認可高速バスを走らせている事業者から見れば死活問題であり、ツアーバスがまた事故でも起こせば同じ括りに扱われてしまう。現在は価格競争の消耗戦に突入しており、重複路線を運行する地方のバス会社は悲鳴を上げている。
このままでは自らの首を絞めることになり兼ねない。自由競争に異論はないが、ツアー高速バスと路線認可高速バスのそれぞれの正式な呼び名をつくり、それ以外の紛らわしい名前は広告やネットなどで使ってはいけないなどの法令化も必要ではないか。また、現状ではツアーバスも正規バスも同じ土俵で戦っているのだから最低運賃の設定などあってもいいと思う。ルールづくりが急がれる。
【参考】NHKスペシャル「高速ツアーバス価格競争の裏で」
【参考】あずみ野観光バス事故と優良観光バス会社

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