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スキージャンプ、ベテラン勢はなぜ強いのか

11,12日はSTV杯、HBC杯と二日連続ジャンプをテレビ観戦した。今季絶好調の岡部が両大会とも征し、これでW杯復帰、世界選手権出場の権利を手にしたといっていいであろう。1970年生まれの岡部、これはすごいことだ。第一線からこの数年外され、強い闘争心と執念をかんじる。
それにしても長野世代が幅を利かせている。1972年生まれの葛西はSTV杯3位、HBC杯2位と尻上がりによくなっている。あの神風ジャンプも健在だ。1971年生まれムラ気は多いが、隠れた実力者の東輝もSTV杯3位、HBC杯もセミファイナル(8人)に残った。11日のSTV杯では奇しくも岡部・葛西・東と年長順に表彰台を占めた。
先日のブログで今季復活すると予告した船木はSTVが5位、HBC杯はセミファイナルに入り、間違いなく全盛期の切れが戻ってきているとかんじだ。この5シーズンぐらいの中ではもっともいいかんじではないか。岡部があそこまでやっているのだから船木が世界に返り咲くことは充分に可能である。
このベテラン勢の活躍、彼らが台頭してきたのは90年代前半だ。当時、92年にアルベールビル五輪が開催、変則的に2年後の94年にリレハメルと五輪の連続開催があり、そして98年の長野につながっている。アルベールビルでは結果が出なかったが、複合で荻原が金を取るなどしたおかげでノルディック種目への強化が図られるようになった。
団塊ジュニアの世代で選手層が厚かった時代であるが、80年代の長い低迷期を抜け、徐々に強化策が浸透してきた頃である。クラシックスタイルからV字への切り替えもスムーズにいった。当時、切磋琢磨していた選手の生き残りが岡部、葛西、東らであり、少し遅れて船木が出てきた。世界を見ても30代後半の選手が現役で、それもトップクラスというのは日本だけである。
その後、次世代の選手が伸びてこなかった。ホープが出ても好不調の波が激しく、エースが育たない。期待の伊東大貴も物足りずトリノは惨敗であったが、日本ジャンプ陣はそのあたりが底となり、今シーズンはかなりよくなっている。W杯にラッキーながらも優勝した湯本、栃本も潜在能力が高そうだ。やっと競いあえる環境が出来つつある。
若手の前には化け物のような大先輩たちがはばかる。若手対ベテラン、若手同士、ベテラン同士が競い合えば黄金時代復活も夢ではない。しかし、現状では世界で常時入賞できる選手はいない。まずは確実に上位入賞できる「エース」と呼べる選手が出ることである。
今月開催される世界選手権と1/31,2/1の札幌W杯は今の日本の実力を測る意味でも注目だ。
余談だが二日間ともテレビ解説者は原田雅彦であった。この人、しゃべりが上手くなった。HBC杯のゲストは内藤大助だったが、管理人の中で原田と内藤は以前からイメージがダブっており、この二人が同席というのは面白かった。
【参考】「大倉山シャンツェへ連れてって」(STV提供)

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