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今冬のニセコ外国人は激減、スキー以外の観光オプションの充実が必要では

日本政府観光局シドニー事務所は二十日、今冬のオーストラリアから後志管内ニセコ地区へのスキー客が、昨シーズンより三割減になる見通しを明らかにした。宿泊費の値上げや昨秋からの円高で敬遠されていることに加え、本州のスキー場のPR攻勢が影響しているとみられる。 右肩上がりで増えてきた、同国からニセコへのスキー客が減るのは初めて。 (1/19付道新)

今スキーシーズンにニセコを訪れるスキー客は、約1万5千人とみられ、2万人だった昨シーズンよりも大幅な減少が見込まれる。円高に加え、”ニセコバブル”により宿泊料がアップしたことも敬遠されている理由のようだ。
道新記事によると、「昨シーズンに約6千人とみられた志賀高原や野沢温泉など本州のスキーリゾートへのオーストラリアからのスキー客は今季、伸びる見通し。これらのリゾート地域は官民一体となって同国でのスキー客誘致を進めており、円高にもかかわらず客足を引き留めるのに成功しそうだ」とある。
確かに円高の影響はあるが、旅行そのものをキャンセルするというのは意外に少ないという(韓国台湾は多いらしいが純粋にスキーを楽しみたい豪州人などはそれほどでもないらしい)。滞在費用は節約するが、バカンスで楽しみにしていた日本でのスキーは簡単には中止にしない。
信州の伸びが著しい。たとえば志賀高原は麓の湯田中・渋温泉に滞在して、スキーと温泉・日本食、観光を楽しむ。野沢温泉も日本ならではの温泉街が形成されており、スキー以外での魅力も充分だ。白馬はニセコにイメージが近いが周辺の観光ポイントには恵まれている。先日も地獄谷野猿公苑に詰めかれる豪州人の特集をテレビでやっていた。また、山形県の蔵王温泉では韓国人にターゲットを絞って集客をしている。
スキー客激減の信州では、落ち込んでいる国内スキー場利用者を補うにはまだまだ及んでいないが、地域にとっては外国人旅行者に評価されることが励みになり、一級の国際スノーリゾートと認められることで日本人客の増加につながるという本来の目的がある。
ニセコの場合、残念ながスキー以外での楽しみが少ない。最近、小樽観光を豪州人にPRしているが、彼らから見て運河を散策する小樽観光が楽しいか疑問である。スキーと温泉宿=日本的情緒、これはわが国ならではのスキーの楽しみ方であり、外国人にも訴求できる素晴らしい文化だ。何しろ日本のスキー場は温泉街と共に発達をしてきた。
北海道はここが弱い。定山渓あたりが札幌国際やキロロと提携して外国人を誘客する方法もあるが、定山渓自体、湯の町情緒を形成しない典型的な北海道のビル温泉街なので魅力に乏しい。また、ゲレンデとも離れている。富良野にしても楽しみはスキーだけになってしまう。
特に観光もしたいアジア系スキー客へは魅力あるオプションの提供が必要だ。北海道スキーに京都観光などを組合わせるプランもあるが、本州の観光地とセットにするとアクセスがよい信州などに客を奪われてしまう。流氷観光や丹頂鶴などは世界に誇れる観光資源だと思うが。
【参考】外国人向け国内スキー場紹介サイト「SNOW JAPAN」 (英語です)

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