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深山峠の観覧車問題、ミスマッチかどうかは観光客に判断を仰いだら

上川管内上富良野町の深山峠に大型観覧車建設が進められている問題で、市民団体「上富良野町深山峠観覧車建設に反対する会」と町側が9日、話し合ったが、主張はかみ合わず平行線に終わった。(2/11付 毎日新聞北海道版)

この問題は、十勝岳連峰の広大な眺望と、眼下に広がるラベンダー畑などの丘陵風景で人気が高い上富良野町・深山峠に、高さ約50メートルの観覧車を建設するというもの。観覧車が計画されている場所はトリックアート美術館があるところで、同美術館を経営する「アラタビル」が、既に昨年11月下旬に着工し、今年の大型連休前の営業開始を目指している。
観覧車といえば、以前、六本木に量販店のドンキホーテがビルの屋上に観覧車を作ったが、近隣から反対されて、中止になったのは記憶に新しい。また、札幌にもススキノにほど近い繁華街に観覧車が建設されたが、最初は違和感があったものの今ではすっかり景色に溶け込んでいる。個人的には札幌の観覧車は都市景観から見ても悪いとは思わない。むしろ、高層マンションの方が札幌には似合わない。
これが美瑛・富良野の丘陵地帯にあったらどうであろうか?あの場所に観覧車建設と聞いて嫌悪感を覚えた人も多いであろう。管理人も最初にこのニュースを聞いて、腹立たしさを覚えた。
しかし、観覧車以外にも大自然に不似合いの施設は沢山ある。北海道には静かな湖畔にビル群のホテルが立ち並んでいる所が多いが、あれはやはり異様な光景である。慣れてしまってそれが当たり前だと思っているが、はじめて見た人は「どうして?」と思うであろう。管理人はビルホテルよりは観覧車の方がまだ罪がないと思う。客が来ず、ミスマッチであれば簡単に取り壊すことができるからだ。
景観とはある種の慣れではないであろうか。たとえばスペインのラマンチャ地方には今でも風車が残っている。荒涼としたラマンチャの大地に風車は似合うが、それは長い歴史で、溶け込んだからである。きっと出来た頃は異様だったかもしれない。
留寿都を抜けると「ルスツリゾート」が現れるが、あの場所の観覧車とジェットコースターも異様である。芦別の大観音や五重の塔も異様だが、地域景観に溶け込んでいるかどうかは別にして、既成事実となって存在している。人間、時間が経てば「気付き」が薄れてくる。
美瑛や上富良野の丘陵地帯はもともとあの景観ではない。開墾されたことで今の景色になった。深山峠に観覧車が似合うか、似合わないか、よくよく考えると管理人にはわからない。だったら試しに作ってみるのはどうか。
それからでも遅くはないはず。判断するのは地元ではなく、純粋な気付きの意識を持っている観光客である。いずれ答えがでるであろう。
【参考】「観覧車建設に反対する会」のHP
      建設側の「深山峠アートパーク」のコメントHP

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