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道内東急系バス会社4社が投資ファンドに売却、さらに厳しさ増す地方バス事業者

東京急行電鉄は19日、道北や網走地方のグループのバス会社4社を投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP、東京・千代田)に今年10月に売却すると発表した。4社は路線バスや観光バスを営業するが、少子高齢化などで業績が低迷。バス会社の再建ノウハウを持つJWPの支援を受け、業績向上を目指す。 (5/20付 日経新聞北海道版)

譲渡するのは宗谷バス、北海道北見バス、斜里バス、網走交通バスの4社。このほか道外では上電バス(上田電鉄のバス部門)、草軽交通などが投資ファンドに売却される。この数年、売り上げの急激な落ち込みはないが、東急グループ傘下では収益改善が難しいと判断した。
東急本体が2000年頃からグループのリストラ・スリム化を実施しており、その一環と思われる。路線バスの不振は折込積みだが、主力の貸切観光バスが不況と新規参入事業者との価格競争により、大幅に落ち込んでおり、地方バス会社をこれ以上、系列維持する意味がなくなってきたのではないか。
道内では昭和30年代から地方バス事業者の”東急化”がすすめられていた。かつては函館バス、あつまバス、美鉄バス(会社はすでに清算)、北紋バスなどが東急グループであった。
管理人は以前から東急が中小バス会社を傘下に置いて、どういったメリットがあるのか今ひとつわからなかった。JAS、東急ホテルズ、ニッポンレンタカー、東急観光(現トップツアー)などど相乗効果を生みながら支配力を振るういう構図なのかもしれないが、ビジネスモデルとしてはかなり面倒でロスが多いのでは。むしろグループ傘下になった中小バス会社の方が恩恵が大きかった思う。
今回、JWPが設立する新会社が、4社の東急電鉄の所有株式と事業を引き継ぐが、JWP系のグループ会社が06年に「札幌観光バス」(元は名鉄系の会社)や名古屋の帝産観光バスの事業継承を手掛けるなど、地方のバス事業のノウハウを持つことに着目し、譲渡先に選んだという。
バス会社の経営は説明するまでもなく厳しく、これ以上削るものはないところまで削っている。今回のJWPへの移管により、路線バスがどうなるか心配だ。観光バスと乗合事業では全く性質が異なる。
なお、道内4社の雇用は全従業員465人の継続される見込み。今回の株式譲渡により、道内東急電鉄グループのバス事業子会社は「じょうてつバス」だけになる。これで東急カラーのバスが札幌以外では見られなくなる。
【参考】東急電鉄グループのニュースリリース
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東急からJWTに譲渡される長野県のバス事業者 上から上電バス、草軽交通

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