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お試し移住で人気は中標津、二拠点居住への対応が今後の流れか 

道内の市町村が用意する道外在住者向けの短期移住体験プラン「ちょっと暮らし」の2008年度の利用者数が803人に達した。前年度に比べ3割増で、プランが本格化した06年度に比べると倍増している。首都圏の団塊世代などの間で、道内への移住を試してみたいという関心は高いが、体験をどこまで実際の移住に結び付けられるかが課題だ。(5/27付 日経新聞北海道版)

 
北海道移住促進協議会がすすめるこのプロジェクトは、市町村が窓口となり、家具付きの職員住宅や公営住宅などを、割安で貸し出すもの。データによると 08年度は57市町村が実施しており、平均滞在日数は21.60日。地域別の利用者は、首都圏が285人と全体の35%を占め、関西圏(222人)、中京圏(131人)が続いている。
市町村別では中標津町がもっとも人気が高かった。中標津がいちばんになった理由としては、①羽田直行便があるなど道外からのアクセスがよい②スーパー・病院などインフラが整っており、近くに集中している③北海道らしい雄大な風景がある④観光地に隣接している⑤晴天率の高さなどが考えられる。
何度か北海道へ旅行している”事情通”には人気がある地域だ。
もともと、お試し移住「ちょっと暮らし」は、完全移住候補地探しの意味合いが強かったが、期待していたほどシニア・団塊層の移住者が増えず、最近ではデュアルライフ(二拠点居住)へシフトをしている自治体もある。利用者へのアンケート調査を見ると、目的は「シーズンステイ」が36%と最も多く、「移住候補地探し」が17%で続いている。
たとえば釧路市では「涼しい釧路で避暑生活」と銘打ち、移住、二地域居住の受入れの拡大に繋がるお試し暮らしをはじめとした、長期滞在事業を積極的に展開している。
北海道長期滞在のシーズンスティの場合、宿泊施設が問題となってくるが、北海道長期滞在の最近では一定期間、貸し出す「タイムシェア型住宅」が注目を集めている。タイムシェアは、リゾートマンションや別荘などの住居を複数の所有者がそれぞれ所定の期間に毎年使用することができる権利を保有するかたちで「共同所有」する仕組みだ。タイムシェアが盛んな南欧などでは個人オーナーや不動産業者が運営管理し、貸し出す仕組みもある。
管理人の周辺にもリゾートハウスを共同所用している人間を複数知っているが、多くが別荘地やスキー場のリゾートホテルであり、実際の利用頻度は低い。業者が運営する沖縄のタイムシェア型住宅の稼働率は高いようだが、そのあたり個人型別荘と区別して考える必要があるであろう。タイムシェア住宅は決して新しいものではなく、民間レベルでは会員制リゾートクラブに代表されるように1970年代から存在している。
タイムシェアは地域・立地条件・住居形態・気候環境・利用目的によって大きく使い方が違ってくるので、ひと括りで扱えるものではない。そのあたり推進するにあたり、地域の特性など十分、見極める必要がある。

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