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大間航路は当面安泰、本州北海道間レンタカー乗り捨て可能な新サービスの導入は

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まもなく函館港へ入港する大間発「ばあゆ」 外人墓地付近から撮影

函館—大間(青森県)間のフェリー航路の存続問題で、同航路の運航事業者の津軽海峡フェリー(函館市港町3)は1日、当初は8月末までとしていた暫定運航を、財政支援や新造船の導入を前提に12月末まで継続すると発表した。新造船就航までは現行船で最長2012年度まで運航するとし、存廃に揺れた同航路は当面存続される見通しになった。(6/2付 函館新聞)

存続が危惧されていた大間航路は当面運航が継続されることになった。町と県が折半で年間6000万円を上限に補助金で支援することも決まったが、東日本フェリー時代と比較すると旅客運賃や船送料は2倍近くになっており、これだけ値上げしても大きな赤字が出る航路なのであろうか。
 
また、津軽海峡フェリー側は現行船「ばあゆ」(1529トン)の老朽化に伴い新造船導入の必要性を訴えている。これに対し、大間町では、町議会が新造船の大きさについて現行と同規模の「1500トン級」が相当と結論づけた一方、同社は「就航率の向上や観光振興には安定運航が不可欠」として「2000トン級」を提案。今後も、船体規模のメリット・デメリットをまとめて町議会に説明すると、函館新聞では報じている。
現在、「ばあゆ」の輸送能力はトラック15台または乗用車60台、輸送人員470名である。運賃が2,200円、4m未満の航送が16,000円だが、東日本F時代は運賃が1170円、航送が9,990円と前述したとおり、かなりの値上げだ。また、4往復体勢であったものが、通常期では2往復に減便されている。
大間航路は生活航路であるが、新たな需要を創出するために「観光航路」として再生することはできないか提案をしたい。大間町はかつては最果ての寒漁村であったが、最近では「大間のマグロ」で全国的にも知られるようになった。大間がある下北半島は恐山やブナ原生林、奇岩が続くむつ湾(仏が浦)、下風呂温泉などの隠れた名湯など観光資源に恵まれており、最近では観光客の入り数も増やしている。12月には新幹線が新青森まで延長し、さらに脚光を浴びることが予想される。
これまで下北観光の最大の欠点はアクセスにあった。公共交通利用だと大湊線から路線バス乗り継ぎになるが、バスの本数は少なく大間までの利便性は低い。そのままUターンをして戻るケースが殆どで、フェリーで渡道する観光客は少なかった。マイカー利用者も航送料の高さや便数の少なさもあり、Uターンが多かったはずだ。
レンタカーが有効に活用できればよいが、大間にはオリックスレンタカー1社のみ。大湊の駅レンやむつ市内には何社かあるが、レンタカーの乗り捨ては県内(北東北)のみで、北海道では出来ないのが決まりになっている。
もし、青森県内でレンタカーを借りて、フェリーを利用し、函館など道内で乗り捨てができれば利便性が高まり、広域観光への期待が高まる。レンタカーを活用して片道フェリー、往復フェリーで旅をする。往復の場合、大間航路だけではなく、青函航路利用の選択肢もある。
レンタカー+フェリー航送料をパッケージにしたような商品ができれば新たな観光需要の発掘となり、青函広域観光が可能となる。青森まで新幹線、そこからレンタカー&フェリーを利用して北海道へ、そして青森へ戻り、ふたたび新幹線で帰る。
レンタカー会社と提携し、宿泊などもパック化した値頃感のある商品を出せば、家族連れなどを中心に需要が見込まれるはずだ。レンタカーで本州・北海道を往来する・・・勿論、マイカー向けの商品もあってもいいが、高い印象の航送料を抑え、観光航路に活路を見出すことが大間航路ならびに青函航路を含めた活性への道ではないであろうか。
2千トンクラスといわず3千トンでもよい。観光&ドライブ(レンタカー&マイカー)層をターゲットにした戦略を津軽海峡フェリーと行政の方には考えていただきたい。
【参考】大間航路に関する津軽海峡フェリープレスリリース

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