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「スーパーとかち」が5両から4両編成に 無料高速・都市間バス・不況の挟み撃ちに

JR北海道は、帯広-札幌を結ぶ特急「スーパーとかち」の上下10本のうち8本を、従来の5両編成から4両に減らした。長引く景気低迷に加え、6月末に始まった道東自動車道の無料化社会実験の影響で乗客が減ったため。 (10/19付 道新)

比較的利用が堅調なスーパーとかち5号(午後1時7分札幌発)と同8号(同4時5分帯広発)を除く8本で、10日から実施。2両あった自由席車両を1両にしたため、自由席は約60席に半減した。年末年始など混雑が見込まれる日は、自由席に比べ乗客が多い指定席を増結する。

JR北海道によると、道東道の区間延伸に伴い、帯広-札幌の乗客数は2008、09年度と2年連続で前年比5%減少。無料化実験が始まった6月末からの約1カ月間では、前年同期比6%減っていた。

先日、JR北海道から12月ダイヤ改正の発表があり、「スーパーカムイ」などの削減などのニュースをお伝えしたが、今度は「スーパーとかち」の減車である。「とかち」は帯広止まりの「おおぞら」を引継ぐかたちで、1990年に登場。ユニークな2階建車両があり、2階にグリーン車、1階に二人用普通個室を連結するなどしていた。

現在では「スーパーおおぞら」と同じ車両(213系)を使用しているが、新夕張、占冠、十勝清水などの小駅にも停車している。

道新記事通り、6月末に始まった道東自動車道の無料化社会実験の影響による乗客減が最大の理由であろうが、来年度には道東道が全通する。それでなくても、札幌-帯広間は高速バスが好調であり、増便されているほどである。十勝の若者に訊くと、JRは札幌への移動選択肢に入っていないと言っていた。

また、新千歳空港-帯広間にも高速バスが開通し、この区間は「無料高速道路」、「千円ETC」、「札幌-帯広都市間高速バス」、「「新千歳-帯広高速バス」にJR特急がはさみうちをかけられている。当然、景気減速により、出張手控えも多く、客足を鉄道に戻すのは大変なことだ。

来年度以降はさらに厳しい状況が予想される。これにツアーバスでも参入されたらお手上げであろう。しかし、JR特急利用者とバス利用者は棲み分けされている。前者はビジネスや家族連れ、お年寄り、観光客、後者は若者や主婦層などが多いので、新しい客層をいかに取り込むであろう。

JR北海道には楽しい車両、遊び心があるサービなどがJR九州などと較べると少ない気がする。一般に対して、訴求できるあたらしいものを「スーパーとかち」に投入できないものであろうか。

これから冬に向けて、JRの利用者が増える時期だが、差別化を促す効果的なキャンペーンにも期待をしたいところだ。

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