上:駅の度重なる移動でみすぼらしく、味気なくなった夕張駅 右奥の建物はホテルマウントレースイ
下:10年以上前お世話になった中心街の花月旅館(既に廃業)2軒の公共の豪華ホテルに挟まれれば一般旅館はやってゆけない・・・・
夕張市は第三セクターに運営・管理を委託している約30施設の大半を、休止・売却を軸に整理する方針を固めた。
8/27のブログで石炭関連の博物館など公共性・文化性が高い施設を除き、民間へ売却すべきであり、三セクで維持をするのは理解できない旨のコメントを書いたが、当然ながらそういう方向で落ち着きそうである。
集客が期待できるマウントレースイスキー場とホテルは、大手民間企業が視察に入るなど既に譲渡・売却の動きも出ているらしい。
夕張に限らず、観光施設を公共で運営する必要がどこまであるのであろうか。
特に娯楽性が高いテーマパークや華美なスパに宿泊施設を含め、必要か不要か徹底的な見直しをしなければならない。
温浴施設などは地域住民が中心ということもあり、公益性や福祉面などから線引きが難しいところもあるが、赤字のところは何らかの原因があるのだから徹底的に検証する必要がある。
最近は公共の宿の運営を民間へ委託する自治体も増えているがいいことである。
以前、私が調べた超赤字の某町営の宿では、高い人件費(自治体職員であるから)が問題であり、道内の温泉ホテルチェーン会社の平均給与の2,3倍は貰っている。確か支配人の年収は900万円に近く、これは田舎では大変な収入である。また、臨時職員(パートさん)にも社会保険やボーナスが適用され、臨時といっても10年以上勤務している人も多い。
更に、備品・食材購入費に占める割合も大きい。特に町内の個人商店などから商品を仕入れるため、定価に近い金額で購入している。多くを地域内の業者から発注する仕組であり、これを行政が変えることは難しい。
上記の町営宿の例がすべてとは思わないが、公共・三セク施設は数々の馴れ合いとしがらみから出来ていることは確かである。ここにメスを入れ、システムを改善しないと第二、第三の夕張が登場してくるであろう。
地域経済にダメージを与えず、合理化できる仕組み(たとえば備品は共同購入をするなど)はいくらでも浮かぶが・・・・
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コメント(3件)
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管理人様
夕張市の財政悪化の原因を突き詰めていくと、人件費という文字が浮かび上がってきます。
確かに、故中田市長が炭鉱から観光への転換事業では、それなりに雇用の場は確保されたと考えますが、肝心要の企業の永続性を追求した、経営が無かったと思います。
夕張の三セクに働く社員に、企業における創意工夫等、企業の発展とかを考えながら従事していたのかお尋ねしたいところです。
私は、以前夕張の三セクに働く知り合い(プロパー)に聞いたことがありますが、市役所からの第二の人生組がね・・・という話を。
全国には鉄道会社などで、数は少ないものの三セクでも黒字経営をしている企業もあります。しかし、経営トップをはじめとする、大胆な意識改革の実行と創意工夫の結集、徹底したコスト管理があって可能なのです。
北の零年のロケセットの存続の話を地元市民から吉永小百合さんへ、さらに吉永小百合さんから道知事へ手紙と、夕張市、夕張の三セクには「何もできない」と市民から見放された現状です。
今年の7月以降、民間人の発案による企画は、夕張出身者のコンサート、落語家の寄席、夕張応援音楽祭、まだあるかも知れません。
夕張市民や夕張を応援する民間人には、まだまだパワーがあり、知恵も沢山あります。
いい過ぎかもしれませんが、一度役所を解散し、再度改革意識の高い職員で再構築するくらい、夕張市行政における古いしがらみなどは、一刻も早く取り除き、今住む市民が不安に陥らないよう、未来が見えるマチづくりができればと思います。
福祉行政の負担が軽減できる、夕張町への移行も真剣に考えるべきと思います。
元夕張市民 さんへ
いつもサイト訪問ならびに投稿をいただきありがとうございます。今日のコメントには私が言いたいことがすべて含まれています。
高い人件費、古いしがらみ、創意工夫もなく、ただ与えられた仕事をこなす職員など官運営の悪いところがすべて凝縮されている気がします。
勿論、夕張市民の自主性の無さも責められますが、炭鉱閉山からの経緯を考えると市と市民は運命共同体であり、自律やチェック機能を持つところまで成熟していなかったと思われます。
箱物を作ったのが悪いのではなく、その後、創意工夫もなく、放置したことの方が遥かに悪でしょう。
これから夕張は、この手痛い失敗から学んだことを活かした自立性があるマチへ変えなければなりません。
今回の件で市民の意識も少しは変わり、夕張を応援しようという外部の人間も増えたのではないでしょうか。
「災い転じて・・・」ではないですが、是非チャンスであるという発想も持ってもらいたいと思います。
元夕張市民さん、応援していますし、微力ながらお手伝いできることがあれば連絡して下さい。
管理人様
いつもご丁寧に私の投稿に対するご返事をいただきありがとうございます。
アップされてます、現夕張駅について「駅の度重なる移動でみすぼらしく、味気なくなった夕張駅」・・・本当にその通りだと思います。リリーズの「夕張里帰りコンサート」の告知ポスターをJRの許可を貰って、夕張駅舎内へ貼りに行ってきましたが、隣に建つホテルの通路の役割?みたいな感じでした。ですから、必然とポスターはホテルへの導線に貼ってきましたが。
以前、夕張駅は動く駅と呼ぶ地元の人がいました。確かにそうだと思います。動き始める前の、大正時代に建てられた旧夕張駅舎がとうとう、10月10日から解体作業が始まるとのこと。理由は、道道の切替工事に伴うらしいですが。その道路は現在、丁度、市立病院近くまで来ていて、これから歴史村方面に工事が進もうとしているはずです。
また、夕張の炭鉱最盛期を思い出させる、懐かしい場所が消えてしまうと思うと、寂しい気持ちになりますが、それよりも、数年前に計画した道路の切替工事は本当に必要なのか、疑問に残ります。
あの道路は、確か岩見沢市へ抜ける「夕張岩見沢線」だったと思いますが、今年数回夕張を訪れ、実際に走っている車は少ないし、誰のために、何の効果があって工事をしているんだろうと、不思議でなりませんでした。
夕張市のHPでは、三セクが所有する各施設を売却等の目的で紹介しはじめ、昨日からは各地域に市長以下職員等が入り、市民に対する説明会を行っていますが、私がもし夕張市民であれば「この非常事態の時こそ、市外から通勤する市役所職員は、住民票を夕張に移させなさい!」と言っているでしょうね。
夕張駅の話から、脱線してしまいすみません。