朝日新聞によるとこの連休中の夕張の観光客数は2537人であった。遊園地の休園などもあったが、一日平均で約250人、この数は昨年度の約五分の一というきびしい結果であった。
加森観光へ運営が委託(子会社の夕張リゾートが運営)され、運営13施設を周遊券方式でまわるワンペイ方式に変更された。チケットは3150円であるが、このシステムどうであろうか。
まず道内からの観光客はリピーターが多いはずで「ワンペイ」へは、不公平感が残るであろう。初めての訪問が多い道外客にはいいかもしれないが、博物館・遊園地・迎賓館・温泉など全く趣が異なる観光施設を一括して販売するのは無理があるのではないか。それぞれの施設の利用者層も違うはずである。
全体的に見て見切り発車の感は拭い得ない。今後、夕張観光が目指すものが炭鉱の歴史などをメインにした硬派志向のものか、または、遊園地・アトラクションなど家族連れを狙ったものにするのかなどまだ方向性が見えてこない。
周遊券方式で、すべてひっくるめて見てもらう、というやり方では集客が難しいであろう。夕張のマチは遊園地ではない。
現状の手駒では限界があると思うが、シャトルバスの運行や札幌方面からSLを走らせたり、話題のDMVの活用など付加価値で集客することは可能なはずである。特に、これまで少なかった道外客をターゲットに、市内2ヶ所のホテルに宿泊してもらう旅行商品を出すなど「夕張滞在」を打ち出したらどうであろうか。
5/10追記
JR北海道は9/8,9に32年ぶり、新夕張-夕張間にSLを走らせることを発表した。道新記事詳細
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コメント(2件)
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管理人様こんにちは
夕張のGWの客入りは、十分に想像できました。
私も子供が小さい時は、GW時期に札幌から夕張まで車を走らせ、2、3回歴史村へ行った経験があります。
夕張が近づくにつれ、渋滞が酷くなり、誰も通らない林道の近道で夕張へ行ったものでした。
子供のいる家庭でのGWは、どうしても家庭サービス(子供へ)中心な行事となり、TVや新聞のCMでキャラクターショーや各種イベントに目がいってしまいます。
昨年までの歴史村では、キャラクターショーを行っていましたので、今年の結果は当然であろうと思います。
今年はTVCM等、事前PRも不足していましたが。
管理人様がいわれる通り、これから先、集客のために何をメインに打ち出すのかだと思います。
炭鉱→観光→???
3150円ということで、見学目的が明確なお客の中には、割高感からゲート前から立ち去った人もいたようです。
家族4人では、入場料金も大きな負担になります。
安く入っていただき、おみやげやレストランを充実して、消費していただくことへの観点も必要なのだと思います。
どちらにしても、スタートととしては、暗いイメージを植え付ける結果となったと思います。
今日の道新に、JR北海道が9月にSLを夕張に走らせる記事が出ていました。
新しい舵取り役も決まりましたが、東国原知事のPRのように、地元の特産品や観光名所を夕張市民全体でPRする気構えと、これから長い先を見据えて、他力本願ではなく、自分たちでできることは何かを真剣に考えていくことが大切と考えます。
SL運行も多分、JR北海道は運行経費を考えると赤字覚悟でしょう。このような支援は、継続されることはないでしょう。
元夕張市民さん、いつもコメントありがとうございます。
客入りが減ったのは、やはりアトラクションですか。加森が運営するので、遊園地を基軸にやってゆくのではないでしょうか。勿論、採算が取れることが原則ですが・・・
SL運転は話題性はありますが、赤字となるときびしいですね。バブル期、夕張行きのお座敷列車などレジャー列車を走らせていましたが、いつの間にか消えてしまいました。
こういう時だからこそ,革めてメロンを前面に出して、夕張ブランドを訴えてもらいたい気がします。