夕張市の借金(負債総額)が税収など平時の収入(標準財政規模)の10倍以上の500億円を超えていることがわかり、事態を重視した道は15日、同市の助役を道庁に呼び、政府の管理下で財政再建を強制される「財政再建団体」になることを真剣に検討するよう求めた。後藤健二市長は同日夜、「道の考え方も示されたので、そのこと(財政再建団体への移行)についても検討しながら考え方をまとめていきたい」とのコメントを出したが、厳しい選択を迫られるのは必至だ。(朝日新聞)
夕張市が財政再建団体へ移行することは民間企業でいえば会社更生法適用である。つまり倒産だ。
以前、夕張のキャッチフレーズに「バリバリユウバリ」というのがあったが、バリバリと音を立てて崩壊した。観光面に力を入れていたが、多くが箱物であり、これでもかというくらい作った。
夕張駅前のレースイスキー場(松下興産が撤退し市が面倒をみていた)と付属のホテル、市街地にも市営のホテルシューパロという温泉付きのホテルがある。
そしてテーマパークの石炭の歴史村や幸福の黄色いハンカチなど短い間によく作ったものだ。
亡くなった前の市長がワンマンのやり手であり、大手広告代理店が計画を練り、夕張の観光化が進んだ。2月の「ファンタステイック映画祭」など名物行事も定着した。それはそれで陽の部分もあったが、地域の経済波及、効果には遠く及ばなかった。
異常に数が多い市役所職員など保護された歪な町という印象がある。
私は立派な箱物より、なんともいい味を出している本夕張の商店街や今は更地となった大夕張の集落などが好きであった。そこには、らしくてほっと出来る瞬間があった。本夕張の花月旅館やダンスホールなどはどうなっているのであろうか。
旧炭産地は夕張に限らず苦しんでいる。効果的な対策を思い浮かばない。移住者が来ても焼け石に水程度であろう。この空知の炭産地は北海道の産業遺産であるが負の遺産にもなってしまっている。
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