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高速道路に対抗、利用者の多い冬こそJR運賃を見直してみたらどうか

北海道旅客鉄道(JR北海道)は11日、新政権が検討する高速道路の無料化が年間数十億円の減収につながるとの試算を明らかにした。すでに高速道の週末割引で2010年3月期に約8億円の減収になると見ており、完全無料化で減収幅が拡大する。高速道と並行する路線を多く抱える同社の経営に大きな影響を与えそうだ。(11/12付 日経新聞北海道版)

北海道の高速道路整備は道外と比較すると遅れている。しかし、都市間距離や沿道の人口、冬季対策などを考えると本州と同じレベルでは語れない。しかし、少しずつ、少しずつではあるが、高速道路網は整備さて、JRの牙城を脅かしている。
道央道は、八雲町の落部まで完成、3年後には大沼まで完成し、函館はもう目の前だ。道東道も再来年には占冠-夕張間が全通、十勝まで高速一本で行けるようになる。道央道の道北・名寄方面や石北本線沿いの紋別道なども整備が進んでいるので、JR需要がもともと少ないこれらの地域でも先行きは厳しい。
国土交通省の試算によると高速道の無料化に伴い、鉄道の都市間輸送は1割の減収が見込まれるという。JR北海道では約40億円の鉄道収入が減る計算となる。JR北海道が11日発表した10月の鉄道収入は前年同月比5.6%減の59億9800万円。景気後退でビジネスや観光需要が落ち込み、収入減に歯止めがかかっていない。
高速道路網の整備と無料化計画、さらに景気後退と鉄道を取り巻く状況はいまだかつてなく厳しい。フェリー業界の窮状は他人事ではない。四国では高速道路の整備で、バスが移動手段の主流となっており、JR四国がJR四国バスに喰われるのではないかという冗談もある。九州でも似たような状況が起きている。
鉄道の強みは定時性、乗り心地のよさである。特に冬季の北海道ではその強みを発揮する。是非、この時期を活用して、鉄道の優位性を訴えてもらいたいところだ。冬季は全国のJRで北海道のみ指定席料金が上がるが、逆にグリーン料金値下げ、学生には高速バス並みの特別料金設定にするなどのキャンペーンをしてみたらいかがであろうか。特に帰省時期、割引きっぷを出せば話題性があり、鉄道利用に目を向けさせるチャンスである。JR北海道の幹部の皆さん、是非勇断を。

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