*

話題づくりの一過性か継続できるものか イベントの真価が試される「北海道 新・ご当地グルメG」

gotochig2.jpg

道内の地場食材を有効活用した「新・ご当地グルメ」のチャンピオンを決める「新・ご当地グルメグランプリ北海道2010」が7月10、11の両日、新・ご当地グルメの第1号「美瑛カレーうどん」が生まれた美瑛町で開かれる。12の料理が人気度、味、コストパフォーマンスの3点で来場者の人気投票を受け、初代ナンバー1を目指す。(5/9付 読売新聞)


先日のブログで「北海道じゃらん」の人気について書いたが、その中の「新・ご当地グルメ」は毎号冒頭で紹介されており、人気コーナーとなっている。前編集長のヒロ中田氏がプロデュースし、地元食材を活かしたご当地B級グルメを発案しているが、遂にコーナーがイベント化し、「新・ご当地グルメグランプリ北海道2010」開催に至った。
美瑛町で開催されるイベントでは、来場が見込まれる約2万人を審査員として、600~900円程度で各料理を提供。食券の購入枚数で人気度を計り、味と値頃感についてはそれぞれ5段階評価で投票してもらう。総合点が最も高い料理を初代チャンピオンにするというものだ。 
こういったイベントは全国的にブームだが、北海道はやけに盛り上がっている。もともとB級ご当地グルメが盛んな土地柄であったが(室蘭やきとりなど多数)、その人気が創作型の新・ご当地グルメに昇華したかんじだ。地産地消の奨励ともダブっているが、一方で、地に足が着いていない脆ささもかんじている。
まず、「じゃらん」やその背後にあるクライアント(巨大農業組織)の姿が見え隠れして、どうしてもメディア先行のつくられたものという印象があり、お仕着せの感や商業色が拭えないのも事実。
もうひとつ、このイベントからホンモノのご当地グルメ(特産品)が生まれるかということへの疑問だ。もともと歴史が浅い北海道なので伝統的な食文化や名物は少なかった。前述した以前からあったご当地B級グルメも歴史はせいぜい4,50年といったところで、ジンギスカンでさえも70年程度。今脚光を浴びているものは運よく生き残ったものと云ってよいであろう。
ご当地創作料理が盛んということは、裏を返せば、何もないと言っているようなものである。
歴史が浅く、名物が少なかった北海道なので「創作物」が育ちやすいのは事実であろうが、このイベントを通して、長く愛されるもの、長期スパーンで『新・ご当地グルメ』を発展させるビジョンを主催者が持っているのか、真価が問われるともいえる。
また、登場する料理の多くは、B級ジャンク系なのでソースやタレなどによって、その食材が本来持つ旨みをどこまで残せるかが疑問だ。たとえば、人気商品である「美瑛のカレーうどん」は、美瑛産の小麦をうどんにしているが、カレーと一緒になることで、うどん本来の旨みが消えてしまうのではないか。勿論、カレールーに入れる野菜や肉も美瑛産を使用しているが、創作料理大会の域を出ないのではないか?
他所がやればウチもという右へ習えの危うさがある。一過性のお祭りでは意味がない。
讃岐うどんのように、食材本来の旨みで勝負してもらいたいが、このあたり、もともと伝統的な名物がなく、供給基地に甘んじていた北海道の弱みをかんじてしまう。
「ヨサコイ」のように、独自なものに仕立ててしまうのが北海道の面白さでもあるが、蕎麦なら「そば」だけといったような直球勝負も見たいところだ。
 gotouchig.jpg
朝日新聞web版よりコピー
==========
いいマチつくろう 北杜の窓

 - すべての記事一覧, 北海道の食