パコのコンドミニアム型ホテル「スパ&カーサ函館」体験宿泊レビュー

パコのコンドミニアム型ホテル「スパ&カーサ函館」体験宿泊レビュー

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函館にホテルパコグループが運営するコンドミニアムホテル「スパ&カーサ函館」が昨年8月にオープンしたことはFacebook版の拙サイトで何度かお伝えしているが、遅ればせながら体験宿泊のレポートをさせていただく。

このスパ&カーサ函館、昨年12月までは無料体験宿泊キャンペーンを実施していたが、体験モニターはすでに終了。今は夕食付きやエステ体験コースなどいくつかの有料プランからの選択となっている。管理人は宿泊のみや朝食付はないのか直接電話で尋ねたが、やっていなという答え。 ところがパコのサイトを見ていると「客室グレードアッププラン」というものを発見し、写真を見るとどうもスパ&カーサ函館の客室のようである。確認のため、今度はパコに電話を入れるとスパ&カーサ函館の客室に案内するということなので、このプランで予約を入れた。素泊まりのみだが、料金も1泊6000円とお手頃、スパ&カーサ函館のサイトで見るといちばん安いプランが夕食バイキング付きで7000円があるが、こちらは夕食不要である。

場所はホテルパコ函館に隣接しており、函館駅から歩くと7-8分はかかるが、 空港からはリムジンバスがホテル前の大森町というバス停に停まるので便利である。 チェックインはパコのフロントだが、先に宿泊料と書かれたパコの簡易領収書と 健康ランドの館内着セットのようなものを貰う。 フロントの男性が隣のコンドミニアム棟まで案内、スパ&カーサ函館のフロントでそこの担当者に バトンタッチされて部屋まで案内された。

客室は7階の703号室。広さは28平米ということだが、キッチンや食卓、ソファなどが並ぶとかなり手狭な印象だ。多分、狭い部屋に案内されたのであろうが、 管理人が以前、札幌で借りていた家具家電付きのマンションと作りがそっくりである。 食器や炊事道具、電子レンジ、洗濯機などひと通り完備されているが、 この部屋で2人、エキストラベッドがあるので3人で滞在するのは息が詰まりそうだ。 気になったのは家具や調度品などが安っぽいことだ。ニトリ以下であり、食器や炊事道具も 100均で売っているレベルのものである。とりあえず生活道具は揃えていますよと いったかんじでウイークリーマンションと同レベルである。

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意外だったのは客室に風呂がないことである。シャワーブースのみだが、これはスパの方を利用しろというラビスタ函館(ドーミーイン系に多い)などと同じ形態である。 そのスパだが、設備としては中途半端。パコ系のホテルは温泉完備が多いが、管理人が知る限り、札幌や釧路とつくりが似ている。ビジネスホテルの温泉の延長線レベルであり、スパというレベルには達していないのではないか。 泉質はこのエリア特有の茶色い湯だが、質感にも乏しい感じがした。 なお、このスパは日帰り入浴を終日実施しており、このあたりも他のパコと同じである。

この他、細かいことを言うといろいろあるが、たとえば客室の枕が高く、頚が痛くなってしまったので交換をお願いしたところ一種類しかないという。隣のパコのフロントへ行って硬めの枕を借りてきたが、けっこう面倒臭いことも多かった。 また、朝食だが、パコとスパ&カーサ函館の2ヶ所にバイキングレストランがあり、両方で食べることができる。 パコのフロントにどちらへ行けばいいのか訊くと、「どちらでも」ということで、おススメを尋ねるとパコということだった。

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チェックアウトはスパ&カーサ函館のフロントで行った。こちらもどちらでもいいということであったが、スパ&カーサ函館の明細書を見ると、宿泊代ではなく、「その他コース」となっていた。 スパ&カーサ函館のサイトを見ていただければわかるが、宿泊料は「無料」となっており 、オプションである夕食やエステ代を乗っけて有料にしている。 多分、旅館業の許可を取っておらず、抜け道としてこういうことやっているのであろう。 管理人の宿泊領収書はホテルパコから出ており、スパ&カーサ函館で何をしたのかはわからず、限りなく黒に近いグレーンゾーンである。

このコンドミニアム、当初は老人施設としてつくったようだが、周囲には同様なものも 多く、断念して滞在型施設にしたのであろうか。 印象としては、函館男爵倶楽部とラビスタ函館、それにホテルパコを合体したような施設であった。 今後、観光滞在型のシニア層や訪日観光客向けをターゲットにするにしても中途半端な印象であった。今の感じでは、ビジネスターゲットのウイークリーマンションか避暑やお試し暮らしのような中長期滞在型施設として利用するしかないのではないか。

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